2023年5月に開始した「MNPワンストップ」制度をご存じだろうか。MNPとはMobile Number Portabilityの略で、電話番号はそのままで移転先の携帯電話会社のサービスを利用できる制度のこと。従来のMNPでは乗り換え前のキャリアと乗り換え後のキャリアの計2回手続きが必要だったが、今回新たに登場した「MNPワンストップ」は乗り換え後のキャリアに手続きするだけで済むため、乗り換え時の負担が大幅に減る。この制度は一体、どのくらい利用されているのだろうか。
利用率は29%の結果に…
Webメディア「なるほどスマホ」は、2023年5月24日にサービスを開始した「MNPワンストップ制度」に関するアンケートを実施した。本調査は、MNPワンストップ制度が開始された2023年5月24日以降に、スマホキャリアを乗り換えた10代から60代の男女100人を対象にしている。
「乗り換え時にMNPワンストップを利用したか」という質問では利用した人が29人、利用しなかった人が71人という結果に。利用した人は「手続きが完結になり、スムーズに乗り換えることができた」という一方、利用しなかった人には「携帯電話会社が対応していなかったため」や「従来の手続きがそこまで面倒だと思わなかった」という意見があった。
携帯電話会社が対応していなかったという意見に関しては、制度開始当初は大手キャリアの導入のみだったが、現時点では格安スマホキャリアも多く対応可能になったようで、今後普及、率は高くなるかもしれない。
MNPワンストップについて知らなかった人が半数超え
「MNPワンストップを知っていたか」という質問をしたところ「知らなかった」と答えた人が60人、「知っていた」人は40人と、認知度はまだまだ高くないようだ。知っていた人の中には「携帯電話の番号は変えたくなかったので、MNP予約番号の取得について調べていた。MNPワンストップは余計な手続きが必要ないので乗り換えのハードルが下がった」という意見があった。
このMNP予約番号とは、従来のMNP手続きの際に乗り換え前のキャリアに発行申請が必要なもので、有効期限は15日間と短く、オンラインで乗り換え手続きを行う場合だとさらに短くなる。加えて携帯キャリアによっては、有効期限が10日以上残っていることを条件にしていることもあるようだ。
しかし、MNPワンストップでは予約番号が必要ないため、自分のペースで手続きを進めることができる。これはMNPを利用して乗り換えをする人にとって大きなメリットになるだろう。
サービス開始から半年ほど経過したMNPワンストップだが、まだまだ知名度や利用率は高くないため、利用時のメリットや利用方法など、より多くの人に知ってもらう必要があるようだ。
出典元:【なるほどスマホ】