3Gガラケーはすでに割高!? このまま放置すると2万円以上損するかも……

おじさんや高齢者のなかには、いまだに3Gのガラケーを使用している人もいると思いますが、auはすでに3Gサービスを終了。ソフトバンクは2024年4月15日(石川県以外)、ドコモも2026年3月末で終了する予定です。何を隠そう筆者もガラケーユーザーですが、ここ数年でスマホの料金が一気に安くなったこともあり、最近、3Gガラケーの月額料金は意外と割高になっていることに気が付きました。そこで今回は、筆者が3Gガラケーを手放す理由と、乗り換えに最適な格安SIMを紹介しましょう。

なぜ、筆者は3Gガラケーを維持していたのか?

3Gのガラケー(フィーチャーフォン)が、いよいよ最後の時を迎えようとしています。

auはすでに3Gサービスが終了しており、ソフトバンクは2024年4月15日、ドコモも2026年3月31日には終了する予定となっています。

実は、筆者はデータ専用SIMを使ったスマホと、電話専用に3Gガラケーを2台持ちしているのですが、その理由は大きく分けて3つありました。

ひとつめは、「docomo.ne.jp」のキャリアメールが使えるから。数年前まで同級生や家族との連絡に使っていたので、なかなか手放せなかったのです。

ふたつめは、ガラケーのバッテリーが待ち受けなら1週間ほど持つから。スマホのように毎日充電しなくていいのがメチャ楽なのです。

3つめは月額料金が安いから。現在筆者が利用しているガラケーはかけ放題に入っていないので通話料金は22円/30秒かかりますが、ドコモの「ファミリー割引」に加入しているので、今でも家族との電話は無料。ネット接続はメールだけなので月額1,100円なのです。

以上のような理由から、2026年にドコモが頭を下げて「3Gサービスを終了しますのでどうか4Gに乗り換えてください。つきましてはスマホをタダであげます」なんてことを言ってくるまで、意地でも使い続けるつもりでした。

筆者愛用のガラケーは2011年12月発売の「N-03D」。かれこれ13年ほど使っていますが、バッテリーパックの予備を持っているので、まだまだ現役です(笑)(筆者撮影)

しかし、ここ数年で状況は大きく変わってきました。まず、「docomo.ne.jp」のキャリアメールを誰も使わなくなって、今では筆者もまったく使っていません。

現在では電話も含め、兄弟や友だちとの連絡はすべてLINEで済ませているのです。もちろん、電話はファミリー割引で無料ですが、正直言って電話をかける相手は田舎の親だけ、それも年に数回です。

そうなると、電話だけのために毎月1,100円ほど支払っていることになり、「あれれ? これってもうかなり割高なんじゃないの!?」ということに気が付いてしまったというわけです。

実はデータ専用SIMのスマホも所有していますが、3Gガラケーの料金は月額1,100円です。しかし、電話の待ち受けのためだけにこの金額を払うのは、もはやムダでしょう(筆者撮影)

電話番号をキープして乗り換えるにはMNP予約番号が必要!

今でもドコモのガラケーを使っている人は、おそらく2026年3月まで使い続けるつもりだと思いますが、それまでにはまだ2年もあります。

もしかすると、その間にガラケーが壊れるかもしれませんし、筆者よりもっと高いプランを契約している人は毎月損しているかもしれません。

そこで、筆者もいよいよガラケーを卒業して、格安SIMにMNPで乗り換えることを決意しました。

ご存じの方も多いと思いますが、MNPとは“Mobile Number Portability”=携帯電話番号ポータビリティのことで、電話番号を維持したままキャリアを乗り換えること。

ドコモユーザーなら、auやソフトバンク、楽天モバイルなどに今の電話番号のまま乗り換えることができますし、ドコモ回線の格安SIMに乗り換えることも可能です。

●ドコモ「MNPを利用した解約お手続き方法」は→こちら

MNP予約番号の発行は無料です(左写真)。SMSによるdアカウントの2段階認証が必要になりますが、スマホならその場で取得可能(右写真)。MNP予約番号は発行日含め15日間有効で、その間に乗り換え手続きをしないと無効になります

途中、dポイントについての注意喚起がありますが、dポイントクラブ会員ならポイントは消えません(左写真)。また、筆者の場合は「ファミリー割引」が使えなくなることの注意喚起も行われました(右写真)

MNP予約番号を取得したら、ドコモ以外のキャリアや格安SIMで乗り換え手続きをすればOKです。ちなみに、大手キャリアであれば2023年5月24日から、MNPは「ワンストップ」でできるようになっています。

これは、先ほど紹介したMNP予約番号をドコモで発行せず、乗り換え先だけで一気にMNP手続き完了できるサービス。ただし、対応していない場合もありますので事前に確認しておきましょう。

●総務省・携帯電話ポータルサイト「Q1.電話番号を変えずに乗り換えられるの?」は→こちら

povo2.0なら年間440円で電話番号を維持できる

それで、3Gガラケーからスマホに乗り換える場合は、いったいどこに乗り換えればいいのでしょうか? 

まず、Webサイトなどはまったく見ないということなら、auの格安プラン「povo2.0(ポヴォ)」がオススメです。

何しろ月額基本料金が0円で、自分の好みでデータ通信量をトッピングするスタイル。通話料は別途22円/30秒かかりますが、ネットを一切見ず電話も自分からかけないのなら、本当に無料で使えます。

しかし、半年に一度は何かしらのトッピングを買わないと契約解除されてしまいますので、1回220円の「smash.使い放題パック(24時間)」を年に2回購入しましょう。

このように電話の待ち受け専用であれば、povo2.0なら年間440円で電話番号を維持できるのです。

●povo2.0(公式)は→こちら

povo2.0は基本料0円なので、ネット接続せず電話もかけないなら本当に0円です。ただし、半年に1度は何かしらのトッピングを購入する必要があります(画像はpovo公式サイトより引用)

ちなみに、povo2.0の最大速度はauと同じくらい高速ですが、トッピングしないと128Kbpsと低速です。

それでもメールやLINEなども使えるでしょうが、Webサイトなどを見るなら、やはりデータ追加3GB(30日間)を月額990円で購入することになるでしょう。また、かけ放題は1回5分かけ放題が月額550円で追加できます。

こちらがpovo2.0のトッピングの一部です、3GBや20GBのデータトッピングを購入すると、結局はLINEMOやahamoなどと同等の料金になってしまいます(画像はpovo公式サイトより引用)

ネットを見ないという前提なら、mineoの「マイそく」も有力な選択肢になります。こちらはデータ通信の最大速度を低速に抑えることで使い放題にするという斬新なプラン。

なかでも、最大32Kbpsの「スーパーライト」は月額250円という驚異的な低価格を実現しています。もちろん32Kbpsではホームページの表示は厳しいのですが、基本的にネットを見ないということならアリでしょう。

ほかにも、マイそくには最大300Kbpsで月額660円の「ライト」、最大1.5Mbpsで月額990円の「スタンダード」が、最大3Mbpsで月額2,200円の「プレミアム」も用意されています。

メールやLINEくらいは普通に使いたいということなら、300Kbpsのライトがオススメ。Webサイトも少しは見たいということなら、スタンダードがいいでしょう。

なお、いずれのプランも月曜から金曜の12時台は最大32Kbpsになりますし、3日間で10GB以上利用すると速度制限されることがありますのでご注意ください。

●mineo「料金表」は→こちら

まったくネットを使わない前提なら月額250円の「スーパーライト」がいいでしょう。LINEなども快適に使いたいなら月額660円の「ライト」がオススメになります(画像はmineo公式サイトより引用)

次に紹介するのは日本通信の「合理的シンプル290プラン」です。これはドコモ回線の高速回線を利用した格安SIMで、データ通信量は月1GBしかありませんが、月額料金はたった290円という安さです。

●日本通信「合理的シンプル290プラン」は→こちら

月1GBのデータ通信量が使えるドコモ回線の格安SIM。データ量は1GB当たり220円で追加可能。通話料は別途11円/30秒かかります(画像は日本通信公式サイトより引用)

データ通信が月1GBまで使えればLINEやWebサイトの閲覧も利用できますし、電話をかけなければ本当に月額290円で運用可能でしょう。

もう少しだけWebサイトも見たいということなら、1GB=220円でデータを100GBまで追加することも可能となっています。

また、合理的シンプル290プランではかけ放題オプションも追加可能です。1回5分かけ放題と月70分かけ放題が月額390円、完全かけ放題は月額1,600円なので、電話をよくかける人は検討してみましょう。

合理的シンプル290プランには、5分かけ放題(月額390円)、月70分無料(390円)、通話かけ放題(月額1,600円)が追加できます(画像は日本通信公式サイトより引用)

このように合理的シンプル290プランは、月1GB+5分かけ放題でも月額680円で済みますので、3Gガラケーよりかなり安いことが分かるでしょう。

実際に筆者の妻は日本通信の合理的シンプル290プランを利用していますが、ドコモ回線なので通信にはまったく不安がありません。

どうせスマホに乗り換えるなら、Webサイトもしっかり見られるようにしたいという人には、HISモバイルの「自由自在プラン」がオススメ。

こちらは旅行会社HISと日本通信が運営する格安SIMで、月3GBで月額770円、月7GBで月額990円。これは格安SIMのなかでも最安値クラスです。

ちなみに、データ量も1GB=200円で100GBまで追加でき、かけ放題は1回5分かけ放題が月額500円、完全かけ放題でも1,480円で追加可能となっています。

●HISモバイル「自由自在プラン3GB」は→こちら
●HISモバイル「自由自在プラン7GB」は→こちら

月7GBで月額990円は、格安SIMのなかでもダントツの安さ。1回5分かけ放題も月額500円で追加できますよ(画像はHISモバイル公式サイトより引用)

ドコモでプラン変更するならエコノミーMVNOの「LIBMO」という選択肢も!

格安SIMが安いのは分かったけどネットでの手続きが面倒、あるいは、やはりドコモでないと不安だという人は、「LIBMO(リブモ)」へのプラン変更を検討してみてはいかがでしょうか?

現在、ドコモのスマホ料金は「irumo(イルモ)」「ahamo(アハモ)」「eximo(エクシモ)」の3つがありますが、いずれもガラケーから普通に乗り換えてしまうと、かなり高額になるはずです。

●ドコモ「料金・割引」は→こちら

そこでオススメしたいのが、ドコモの店頭で申し込める格安SIM「LIBMO(リブモ)」です。これはドコモのエコノミーMVNOという位置づけになります。

●LIBMO「ドコモショップでの受付について」は→こちら

まず、「ゴーゴープラン」はデータ通信容量が500MBにかけ放題が付くプラン。1回5分かけ放題なら月額1,100円、1回10分かけ放題なら月額1,320円、完全かけ放題の「かけ放題マックス」なら月額1,980円で利用できます。

筆者のガラケーはかけ放題なしで月額1,100円なので、ゴーゴープランの1回5分かけ放題付きプランなら悪くないでしょう。

ドコモ店頭でも格安SIMのLIBMOを申し込み可能です。ゴーゴープランなら月500MB+5分かけ放題付で月額1,100円から利用できます(画像はLIBMO公式サイトより引用)

また、LIBMOではほかにも「なっとくプラン」の月3GB(月額980円)と月8GB(月額1,518円)も用意されています。

こちらはかけ放題プランが別料金になっていますが、5分かけ放題なら月額550円で追加できますよ。

なっとくプランは月3GBで月額980円、月8GBで月額1,518円。これにかけ放題オプションを追加することも可能となっています(画像はLIBMO公式サイトより引用)

まとめ|このままだと年間2万円以上損する場合も!

いかがでしょうか? もし、今でも3Gガラケーを使用しているのなら、現在の料金と今回紹介した格安SIMの料金を比較してみてください。

たとえば、筆者が今すぐmineoのスーパーライトに乗り換えると、月額1,100円がたった250円で済むので差額は月850円、1年間では1万200円も得することに!

もし、2026年3月のドコモ3Gサービス終了まで乗り換えずに放置していると、2年間ではなんと2万円以上も損することになるのです。これでは、将来変なスマホをタダでもらっても割が合わないでしょう。

なお、ガラケーをやめると今後キャリアメールが使えなくなること、ファミリー割引なども使えなくなることは忘れずに!

※文中の価格はすべて税込です。
※文中の料金等はすべて2024年3月6日現在のものです。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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