ドコモの「ahamo(アハモ)」は月20GB+月5分無料通話付で月額2,970円と格安です。それでも、スマホで動画を見るなら20GBでも足りないでしょう。そこで気になるのが「格安SIM」です。最近はIIJmioやイオンモバイルが相次いで大容量プランを投入していますが、月20GB以上の格安SIMはどのくらい安くなるのでしょうか? そこで今回は、2024年4月時点で月20GB以上の格安SIMはどこがお得なのか解説します。
【目次】
1.格安SIMで月20GB以上のプランって安いの?
2.格安SIMなら月20GBで月額2,000円以下も!
3.月20GBを超えると格安SIMは割高になることも!
4.格安SIMには料金だけで判断できない要素もある!
5.格安SIMなら低速度で無制限プランという選択肢も!
6.無制限なら大手キャリアのプランも視野に入ってくる!
7.まとめ|IIJmioなら月50GBでも月額3,900円!
格安SIMで月20GB以上のプランって安いの?
ドコモのahamo(アハモ)をはじめ、auのpovo2.0(ポヴォ)、ソフトバンクのLINEMO(ラインモ)などは、月20GBで3,000円以下と格安な料金でスマホを利用できます。
でも、自宅にWi-Fiがなくスマホのデータ通信だけでYouTubeやNetflixといった動画サイトを視聴していると、月20GBではまったくデータ通信量が足りないでしょう。
そこで注目されているのが「楽天モバイル」です。楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は月20GBまで月額2,178円、20GBを超えると無制限となり、月額3,278円と圧倒的な安さを実現しているのです。
かつて、楽天モバイルは回線のつながりにくさが不安視されていましたが、23年6月から始まった「Rakuten最強プラン」では、au回線のローミング利用制限が撤廃されました。
これにより、楽天回線がつながらない場所でもau回線に無制限で接続できるため、楽天モバイルの人口カバー率はいきなり99.9%となったのです。
それならもう「月20GB以上のプランは楽天モバイルで決まり!」と感じる人もいるでしょうが、どうしても楽天モバイル回線に対して不安があるという人もいるでしょう。
そのような人は、月20GB以上の格安SIMを検討してみてはいかがでしょうか?
格安SIMはドコモやauなどの大手キャリアの回線を借りて独自プランを提供しており、月20GBプランなら2,000円を切る場合もありますし、月50GBや月200GBといった大容量プランも用意されています。
ほかにも、格安SIMには通信速度を極端に落とし、1.5~3Mbpsで「容量無制限」で利用できるお得なプランや、特定のコンテンツ(SNSやゲーム、動画等)のデータ通信量をカウントしない「カウントフリー」を導入している格安SIMもあるのです。
そこで今回は、大手キャリアの格安プランや楽天モバイル、格安SIMなどをすべて考慮し、スマホで月20GB以上のデータ通信を利用する人が得するのは、どこなのか検討してみます。
■大手キャリア&格安プラン比較(音声プラン)
●楽天モバイル「Rakuten最強プラン」は→こちら
●IIJmio「料金表」は→こちら
●ahamo「料金・データ量」は→こちら
格安SIMなら月20GBで月額2,000円以下も!
それでは格安SIMの月20GBプランをチェックしてみましょう。
大手キャリアが提供するahamo、povo2.0、LINEMOは、いずれも20GBで月額3,000円前後ですが、格安SIMなら2,000円前後のプランが多数用意されています。
たとえば、イオンモバイル「音声プラン20GB」は月額1,958円。LIBMO(リブモ)の「なっとくプラン20GB」は月額1,991円と、2,000円を切る低価格で提供されています。
●イオンモバイル(公式)は→こちら
LIBMOはあまり聞きなれない会社かもしれませんが、LIBMOを提供するのは静岡県を中心にエネルギーやケーブルテレビ、情報通信サービスなどを提供する上場企業「TOKAIコミュニケーションズ」です。
LIBMOの「なっとくプラン」には大容量プランも用意されており、月20GBで月額1,991円、月30GBで月額2,728円と、かなり低価格です。
●LIBMO(公式)は→こちら
また、LIBMOは全国のドコモショップでも取り扱いがありますので、ネットが苦手な人でも安心して申し込めるでしょう。
ほかにも、月20GBプランではIIJmio(アイアイジェイミオ)の「ギガプラン」が月額2,000円ジャスト、J:COM MOBILEの「データ盛」はJ:COMのサービス利用者限定ですが月額2,178円、HISモバイルの「自由自在スーパープラン」は5分かけ放題付きで月額2,190円と格安で利用できます。
●J:COM MOBILE(公式)は→こちら
●HISモバイル(公式)は→こちら
月20GBを超えると格安SIMは割高になることも!
月20GBでは、格安SIMのほうが大手キャリアより安くなることがお分かりいただけたと思いますが、月20GB以上の大容量プランを提供する格安SIMは意外と少ないのが現状です。
しかし、24年3月にはIIJmioが月30~月50GBのプランを追加したり、24年4月にイオンモバイルが月200GBまでの大容量プランを10GB刻みで追加するなど、少しずつ格安SIMでも大容量プランを利用できるようになってきました。
●イオンモバイル「4月1日(月)~さいてきプランMORIMORIの30~50GBを値下げ&最大200GBまで大容量プランを新設します」は→こちら
とはいえ、月100GBになると極端に少なくなり、LinksMate、イオンモバイル、ahamoくらいしか対応していません。
ahamoは基本の月20GBに月80GBのデータ通信量を追加して100GBになりますが、それでも月額4,950円と格安です。
もちろん、楽天モバイルは20GBを超えると無制限で月額3,278円とダントツの安さなので、月100GB以上のデータ通信量を使いたい人はこの2択になるでしょう。
格安SIMには料金だけで判断できない要素もある!
格安SIMは料金だけで判断できない要素もあります。たとえば「LinksMate」は、ゲーマーに特化した格安SIMで、月100MB~1TB(1,000GB)まで114プランも用意されています。
基本料金は決して安くありませんが、最大の特徴は、ゲームやSNS、動画サイトなどのコンテンツのデータ通信量がカウントされない「カウントフリーオプション」が月額550円で追加できること。
もし、スマホでゲームや動画をたくさん楽しむために大容量プランを契約しているなら、カウントフリーオプションに加入することで、いつもより安いプランに変更できるため、結果的にスマホの料金が安くなる可能性があるのです。
■LinksMateのカウントフリー対象
【ゲーム】アークナイツ/アイドルマスター/アズールレーン/あんさんぶるスターズ!/ウマ娘/刀剣乱舞/にゃんこ大戦争/妖怪ウォッチなど多数
【コンテンツ】ABEMA/AWA/サイコミ/ニコニコ動画/pixivコミック/DMM GAMES/Mirrativ/U-NEXTなど
【SNS】Instagram/X/Facebook
LinksMateの公式サイトによるとゲームなどで消費される10GBのデータ通信費が1GB(1/10)になる場合もあるそうなので、ゲームやSNS、動画サイトなどでデータ通信量を消費している人は、ぜひ一度検討してみてください。
●LinksMate「カウントフリーオプションについて」は→こちら
大容量の格安SIMならソニーの「NUROモバイル」にも注目です。NEOプランは月20GBで月額2,699円ですが、月40GBのNEOプランWは月額3,980円で提供されています。
実は、NEOプランとNEOプランWは、LINE/X/Instagram/TikTokといったSNSがカウントフリーになるうえに、「あげ放題」ではアップロードが無制限になるのがポイント。
さらに、Gigaプラス特典では3カ月ごとに15GB(年60GB分)が付与されるので、これを加味すると、NUROモバイルは実質月25GB、NUROモバイルWは実質月45GBプランと考えることもできるのです。
●NUROモバイル「NEOプラン」は→こちら
また、HISモバイルの月20GBプランは月額2,190円ですが、これには5分かけ放題も含まれています。
たとえば、イオンモバイルの月20GBプランが月額1,958円ですが、1回5分かけ放題を追加すると月額2,508円となるため、トータルではHISモバイルのほうが安くなるのです。
しかも、HISモバイルは全国100店舗以上で対面申し込みが可能となっているので、ネットに弱い人でも簡単に申し込みができますよ。
格安SIMなら低速度で無制限プランという選択肢も!
ここまでは4G/5Gの高速回線での料金プランを比較してみましたが、実は格安SIMには通信速度を1.5~3Mbps程度の低速に抑える代わりに、データ通信量が無制限になるプランを提供しているところもあります。
それが「mineo(マイネオ)」です。mineoには高速回線で月定額の「マイピタ」のほかに、速度制限あり(低速)で無制限の「マイそく」プランも用意されています。
「マイそく」は月~金曜の12~13時に通信速度が制限されますが、最大1.5Mbpsの「スタンダード」は月額990円、最大3Mbpsの「プレミアム」は月額2,200円で利用できるのです。
「ほかの格安SIMの回線速度は下り最大1,288Mbps程度なのに、1.5Mbpsや3Mbpsで大丈夫なの?」と不安に思う人も多いでしょう。
しかし、通常のWebサイト閲覧やLINEなどは問題なく利用できます。さすがにYouTubeやNetflixなどで1080pの高画質で再生するとコマ落ちしてしまいますが、720p以下に画質を落とせば動画をスムーズに再生できます。
ただし、日中の12時台は32Kbpsに速度制限されますし、3日間で10GB以上利用すると速度制限されるので、その点だけ我慢すれば、データ量を気にせずに動画サイトも視聴できるので、スマホの料金を大幅に節約することも可能でしょう。
●mineo「マイそく」は→こちら
ちなみに、マイそくプランではイザというときにために、高速回線が使える「24時間データ使い放題」が1回198円で用意されています。これなら高速回線が必要なときも安心して利用できますね。
なお、マイそくプランには最大300Kbpsの「ライト」や最大32Kbpsの「スーパーライト」も用意されていますが、こちらではWebサイトの閲覧は厳しいので、電話メインでネットはメールの送受信程度しかしない人向けになります。
無制限なら大手キャリアのプランも視野に入ってくる!
ここまでは、大手キャリアの格安プランや格安SIMの話をしてきましたが、実は4G/5Gの高速回線の無制限プランで考えると、大手キャリアのプランも視野に入ってきます。
たとえば、ドコモの「eximo(エクシモ)」は、3GBを超えると無制限となり月額7,315円で利用できますが、みんなドコモ割(-1,100円)、ドコモ光セット割(-1,100円)、dカードお支払割(-187円)などをすべて適用できると、月額4,928円まで安くなります。
もちろん、条件をすべてクリアできる人は限られるでしょうが、この場合はahamoの100GB(月額4,950円)よりもお得に利用できることは覚えておきましょう。
●ドコモ「eximo」→こちら
auでも使い放題プラン「使い放題 MAX 5G/4G」が月額7,238円で用意されています。こちらは家族割プラス(3人以上)(-1,100円)、auスマートバリュー(-1,100円)、au PAY カードお支払い割(-110円)をすべて適用すると、月額4,928円まで安くなります。
また、「使い放題 MAX 5G/4G」は使い放題プランですが、月3GB以下の月は自動的に1,650円割引となります。
●au「使い放題MAX 5G/4G」→こちら
ソフトバンクでも月額7,425円で使い放題になる「メリハリ無制限+」が提供されています。こちらは新みんな家族割(3回線加入)(-1,210円)、おうち割光セット(-1,100円)で、PayPayカード割(-187円)をすべて適用すると、月額4,928円まで割引されます。
「メリハリ無制限+」は無制限プランですが、もし月2GB以下だった場合は、勝手に1,650円ほど月額料金が割引されるようになっています。
●ソフトバンク「メリハリ無制限+」→こちら
まとめ|IIJmioなら月50GBでも月額3,900円!
いかがでしょうか? 月20GBプランは格安SIMのほうがLINEMOやahamoよりもお得に利用できることがお分かりいただけたと思います。
最近は格安SIMでも月20GB以上の大容量プランが追加されており、IIJmioなら月50GBで月額3,900円と格安で利用できます。
ただし、月50GBを超えてくるとahamoの100GBがいちばんお得だったりします。
もちろん、楽天モバイルでは無制限でも月額3,278円なので、やはり圧倒的な安さであることは間違いありません。今では人口カバー率が99.9%ですから、今後は回線に対する不安もないでしょう。
とはいえ、無制限プランでは大手キャリアの高速5G使い放題プランが、条件をすべてクリアできれば月額5,000円以下で利用できますので、回線の速度や安定性を重視するなら、多少割高でも大手キャリアの5G使い放題を選ぶのもアリかもしれませんね。
また、LinksMateのようにゲームや動画サイトがカウントフリーになる格安SIMを利用すれば、数十GB単位でデータ通信量を削減できる場合もあります。
さらに、回線速度が1.5~3Mbpsと遅くても無制限で利用できるmineoのマイそくという選択肢もあります。
※この記事は2024年4月5日時点での内容です。今後プラン内容や料金が変更される可能性がありますので、自分のライフスタイルに合ったものを選びましょう。
※文中の価格はすべて税込です。