2017年11月3日に販売が開始された「iPhone X」。iPhone 8から「iPhone 9」を経ることなく発表され、ホームボタンの廃止など大胆なモデルチェンジが行われたこともまだまだ記憶に新しいところ。
数あるiPhoneの中でも「名作」と呼ばれるモデルで、いまでも愛着がある方も多いでしょう。事実、まだまだ中古市場でも人気のモデルでもあります。
ですが発売から6年以上経過したiPhone Xは、Appleの保証期間が完全に切れるタイミングが近づいている感が強いですが。iPhone Xは後どれくらい使えるのでしょうか?
iOSのアップデート期間や修理サポートの面から解説します。
【iOS】iPhone XはiOS 17のアップデート対象外に!
2024年現在、最新のiOSのバージョンはiOS 17。2024年5月にはiOS 17.5へとアップデートされています。残念ながらiPhone XはiOS 17からアップデート対象外となりました。「Appleが提供する最新機能が使えない」「セキュリティアップデートもされないため端末利用の危険性が増す」という状態です。
iOSをアップデートせずとも「今日から突然iPhone Xが使えなくなる」ということはありませんが、いまでもiPhone Xを使っているならば買い替えタイミングであることは間違いありません。
【修理】iPhone Xの修理サポートも遠くないうちに対応が変わりそう
iPhone Xを仮に使い続ける場合も、iPhone Xは遠くないうちにAppleの分類における「ビンテージ製品」に置き換わる見込みです。これまでのような修理サポートが終了するとみられます。
Appleでは販売を停止してから5年以上7年未満の製品をビンテージ製品、7年以上が経過した製品をオブソリート製品と分類して修理サポート対応を変えています
従来の修理サポートを受けたい場合は、ビンテージ製品へと扱いが変わる前にサポートに申し込むことをおすすめします。
【セキュリティ】深刻な脆弱性が発覚してもiPhone Xはサポート対象外?
先述したように、iPhone XはすでにiOS 17のアップデート対象外であり、最新のセキュリティアップデートもすべて受けられるわけではありません。しかしAppleは、システム上深刻な脆弱性が発覚した場合、アップデート対象外の機種であってもセキュリティアップデートを配信しています。
セキュリティの観点から考えると、iPhone XはiOSアップデート停止後も「しばらくは一応使える」状況が続くでしょう。とはいえ最新の端末よりもiPhone Xを優先して使う理由もあまりないとは言えます。
iPhone Xをサポート終了後も使い続けるのは危険?
ここまでの iPhone Xのサポート状況をまとめると、
・iOS:最新のiOS 17へのアップデートはできない(iOS 16まで利用可能)
・修理:まもなくビンテージ製品に分類される予定、修理が制限される
・セキュリティ:深刻な脆弱性が発覚した場合はおそらくアップデートされる
となっています。iOS 17のアップデート対象外となっていることから「iPhone Xをこれから購入する」ならおすすめできません。
一方で現在利用中の方の場合、iOS 17のアップデート対象外ではあるものの深刻な脆弱性への対応は行われるため、もうしばらく端末を使い続ける猶予はありそうです。
実はiPhone X発売の約1年前の2016年9月に発売されたiPhone 7も、まだビンテージ製品に追加されていません。スマホを長く使う人が増えたことや、スペアパーツを一定期間保証しなければならないフランスの消費者法の影響とみられます。
とはいえ、そろそろ機種変更を「考え始める」時期ではあるでしょう。名機「iPhone X」を現役でいまも使っている方は、セキュリティ周りにだけは気を付けつつ、新しい機種への乗り換えタイミングも少しずつ考えてみてくださいね。
参照元:iOS 16.7.8 および iPadOS 16.7.8 のセキュリティコンテンツについて【Apple】
※サムネイル画像(Image:DVKi / Shutterstock.com)