iPhoneのキャリア端末購入プログラムで「スマホを返却しないとどうなるのか」

高価格化が著しい「iPhone」。iPhone 15はエントリーモデルでも端末価格が10万を超えます。一方で各キャリアが提供している端末購入プログラムを利用することで、実質半額以下となり、お得にiPhoneを入手できます。

しかしここで問題となるのが、キャリアの端末購入プログラムを使うと「スマホの返却」が必要となる点。利用するうちに端末に愛着が湧いて手元に残しておきたくなったり、端末が壊れて返せない状態になった場合、どうなるのでしょうか。

今回は最も代表的なキャリアの端末購入プログラムであるドコモの「いつでもカエドキプログラム+」を例にしながら、購入プログラムで「スマホを返却しないとどうなるのか」を解説します。結論から言えば最終的に返却しなかった場合は、端末は自分のものになりますが注意点も多々あります。

【おさらい】ドコモの「いつでもカエドキプログラム+」とは?

キャリアの端末購入プログラムの存在自体は知っていても、代表的なキャリアであるドコモの「いつでもカエドキプログラム+」についてはよく知らない方もいらっしゃるかもしれませんね。

ドコモの「いつでもカエドキプログラム+」

(画像は「NTTドコモ」公式サイトより引用)

ドコモの「いつでもカエドキプログラム+」は、端末を返却することで最新機種をお得に購入できるサービス。端末を返却することが条件で、22カ月目までに返却すれば早期利用特典も受けられます。特に、自分の好きなタイミングで機種変更をしたい人や常に最新機種を利用したい人におすすめです。

今回はこの「いつでもカエドキプログラム+」でスマホを返さなかった場合にどうなるのかを具体的に見ていきましょう。

いつでもカエドキプログラム+で端末を返却しないとどうなる?

「いつでもカエドキプログラム+」では返却するタイミングを自分で選ぶことができますが、12カ月目、23カ月目での返却が一般的。

一方「いつでもカエドキプログラム+」で端末を返却しなかった場合はどうなるのでしょうか。結論から言えば12カ月目に返さなかった場合でも、23カ月目以降に返さなかった場合でも支払いが続くこととなります。そして47カ月目まで払い続ければ、返却義務がなくなります。

もっともキャリアの端末購入プログラムは1年ないしは2年で返却することで、最新機種を安く持ち、返却後はまた違う最新機種を安く持つというサイクルを回せるのが魅力。そのため支払いがどんどん長くなるのは、プログラムの魅力が薄れてしまうことであるとは言えるでしょう。

では返却しない場合、具体的に月々いくらの支払いが続くこととなるのでしょうか。試算をご紹介します。なお、今回は総額211,000円のスマホを想定して試算を行います。

12カ月目にスマホを返却しなかった場合

「いつでもカエドキプログラム+」では、端末代金が残価設定型分割払いになるため、今回の場合だと月々の分割支払金は5,000円となります。

12カ月目にスマホを返却しなかった場合1

その後も、5,000円ずつの支払いが23カ月目まで続きます。ちなみに、「いつでもカエドキプログラム+」では、22カ月目までに端末を返却する場合、早期利用料が発生しますが、12カ月目にスマホを返却しなければこれはかかりません。

23カ月目にスマホを返却しなかった場合

23カ月目にスマホを返却しなかった場合は、端末の残価96,000円を再度24回に分割して支払うことになります。

23カ月目にスマホを返却しなかった場合1

つまり、24カ月目以降は再分割された4,000円を毎月支払うことになります

最終的に返却しなかったら?

ちなみに「いつでもカエドキプログラム+」では24カ月目以降でも、返却が可能。たとえば25カ月目に返却すると、残りの残価の支払いは免除されます。一方、47カ月目まで払い終えれば端末は自分のものになり、端末の返却の必要がなくなります。

いつでもカエドキプログラム+で端末を返却しないデメリット

「いつでもカエドキプログラム+」で端末を返却しないデメリットは、一言で言えば「お得感がまったくなくなってしまう」ということです。

まず返却しない前提だと、47カ月目まで支払い続ける必要があります。およそ4年に渡って1台のスマホを使い続けることになりますが、4年も経つと大抵のスマホは買い替えタイミングが来ます。

つまり3年目や4年目になる頃には、すでに古くなりつつある機種に毎月お金を払い続けているというあまり嬉しくない状況になってしまうでしょう。

2年目で返却し、また端末購入プログラムで最新機種を持つ方がお得感を感じつつ、新しい機種の新機能を楽しむ喜びも感じられるでしょう。

返却せずに使い続けるメリットは本当に何ひとつないの?

「いつでもカエドキプログラム+」で端末を返却せず、使い続けるメリットをあえて挙げるとしたら、返却時に端末が故障していた場合の追加費用支払いがなくなることでしょう。

「いつでもカエドキプログラム+」では、端末が故障した場合に備えて「smartあんしん補償」に入らなければなりません。「smartあんしん補償」の金額は4種類あり、返却時に端末が故障していた際の追加料金は、補償の月額料金と端末返却時期によって変わります。

いつでもカエドキプログラム+で端末を返却しないメリット1

この追加支払いは端末返却時に故障していた場合に発生するものなので、返却しなければ発生しません。キャリア側にとってその端末が故障しているかどうかは、返却がなくては判断もできません。

とはいえ故障している端末の支払いを47カ月目まで続けるのは、やはり「なんだかなあ」という感じはしますよね。やはりキャリアの端末購入プログラムでは、よほどの理由がなければきちんとスマホを返却するのがおすすめ。よほどの理由があって「返したくない」場合はきっちりと残債を支払い続けましょう。

※サムネイル画像(Image:Yarrrrrbright / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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