仕事などの関係で、フィーチャーフォンやスマホ、タブレットなどを2台以上所有する人はどの程度いるのでしょうか。今回は、9月30日に発表された「携帯電話の所有動向について」の調査結果をご紹介します。
携帯電話2台以上の所有者の割合に大きな変化はなし
モバイル社会研究所では、全国の15~79歳男女6440人を対象に「携帯電話の所有動向について」の調査を実施。まずはじめに、2台以上、通信回線の契約のある携帯電話を所有している人の割合の推移を調査したところ、2024年(14%)は2012年(11%)と比較すると微増しているものの、全体的には大きな変化は見られませんでした。
次に2台以上携帯電話を所有している人の性年代別の内訳を見ていきましょう。全体的には、男性が59%と女性より18%多い結果になりました。また男性の中でも、40~60代が1割を超える結果になっています。また、各性年代の中で2台以上持っている人の割合を出した「2台以上所有率」を見ると、10代女性が22%で他の性年代より高い割合にのぼっていました。
「スマホ+スマホ」「スマホ+タブレット」の2台持ちが増加
続いて、所有している端末の組み合わせを調査。まずは2012年の結果から見ていきましょう。2012年で最も多かったのは「フィーチャーフォン(1台目)+フィーチャーフォン(2台目)」の38%で、次いで「フィーチャーフォン(1台目)+スマホ(Androidスマホ、iPhone合算)(2台目)」の32%という結果でした。
では、2024年の所有している端末の組み合わせを見ていきましょう。最も多かったのは「Androidスマホ+Androidスマホ」と「iPhone+iPhone」の22%でした。また、「スマホ+タブレット」の組み合わせも回答が多くなっています。
この結果から、携帯電話において、フィーチャーフォンからスマホへの利用へと時代が変化していることが顕著に表れており、AndroidユーザーやiPhoneユーザーは2代目も同じ種類を選んでいることがわかります。
2024年の1台目と2台目の組み合わせの割合の表の“赤枠の部分”について、詳細を性年代別に調査しました。
まず男女別に見ると、約半数(48%)の女性が「スマホ+タブレット」と回答し、男性より「スマホ+タブレット」の組み合わせが多いことがわかりました。特に10代女性は63%と高い割合を示しています。一方、男性は「スマホ+タブレット」の組み合わせをする人は29%で、女性と大きな差があることがわかります。全体的に見ると、63%が「スマホ+スマホ」の組み合わせをしており、スマホの2台持ちが主流になっているようです。
各種サービスの利用率は“2台以上所有者”の方が高い結果に
最後に各種サービスの利用率を“携帯電話所有者全体”と“2台以上所有者”で比較調査しました。その結果、2台以上所有者の方が利用率が高いことがわかりました。各種サービスの利用率を見ると、特に「動画・音楽」「ネット・テレビ通販」「株などの投資」で2台以上所有者の利用率が高くなっています。
2台以上所有する理由として、スマホやタブレットを頻繁に利用することがあげられます。また、使い分けができることも理由の一つでしょう。これらのことから、各種サービスの利用率も“2台以上所有者”の方が高い割合になっているのかもしれません。
本調査から、携帯電話の2台以上持ちの割合は過去と比較して大きく変化がないものの、その内訳が変化していることがわかりました。あらゆることができる携帯電話の機能がさらに進化することで、2台以上持ちの割合も変化していくのではないでしょうか。
出典元:【モバイル社会研究所】
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