スマホで日本語の文字入力をする際、定番の入力方法は「フリック入力」。しかし、海外ではQWERTYキーボードの上を指でなぞる「なぞり入力」が定番です。たとえば「today」と入力する際、「t→o→d→a→y」とタップするのではなくtからyまでを指で一気になぞるだけでフレーズの入力が可能なためです。
この「なぞり入力」による日本語入力が、iOS18から可能となりました。そこで今回は日本語対応したなぞり入力の魅力について解説します。
なぞり入力とは
なぞり入力とはスマートフォンのキーボードで文字を入力する際に、指でキーをなぞるように動かすことで入力する方法です。従来のタップ入力やフリック入力とは異なり、指を画面から離すことなく連続して文字を入力できるため、高速な入力が可能になります。要は「一筆書き」の要領で入力していきます。
なぞり入力の特徴は、キーボード上で指を滑らせるだけで文字が入力されることです。先にも述べた通り、たとえば「today」と入力する場合、通常のローマ字入力では各キーを個別にタップする必要がありますが、なぞり入力では指を離さずに連続して文字を入力可能です。
この「なぞり入力」の日本語対応が、iPhoneで実現した形です。2024年9月から提供されている「iOS 18」から対応開始し、入力可能となりました。
iPhoneで日本語対応した「なぞり入力」を行う手順
iPhoneでの「なぞり入力」の手順は以下の通りです。
「こんにちは」の入力速度は通常のローマ字入力より改善
なぞり入力を使用すると、「こんにちは」などの一般的な挨拶の入力速度が大幅に向上します。
通常の日本語ローマ字入力では、「k」「o」「n」「n」「i」「c」「h」「i」「w」「a」と各キーを個別にタップする必要がありますが、なぞり入力ではシームレスに「k」から「o」「n」「n」「i」「c」「h」「i」「w」「a」へと指をスライドさせるだけで入力が完了。これにより、特に「n」のキーを3回タップする必要がなくなり、入力速度が大きく改善されます。
誤字を訂正するにはどうすればいいの?
なぞり入力で誤字を入力してしまった場合、通常のキーボード入力と同様に、入力した文字をタップして選択し、削除することができます。
また、変換候補の中から正しい単語を選択することもできます。なぞり入力に慣れるまでは、入力ミスが多くなることがありますが、練習を重ねることで、誤字の数を減らすことができるでしょう。
フリック入力が苦手な人には最速の入力方法になり得るかも?
フリック入力が苦手な人にとって、なぞり入力は最速の入力方法になる可能性があります。なぞり入力は、文字をなぞるように指を動かすだけなので、フリック入力のようにキーを正確にタップする必要がありません。また、なぞり入力に慣れてくると、フリック入力よりも素早くテキストを入力できるようになります。
ただし、なぞり入力にも練習が必要なので、すぐに速く入力できるようになるわけではありません。いまから習得することに難しさを感じる人もいると思いますが、まだフリック入力を習得しておらず、スマホ入力の遅さに悩んでいる方はぜひこの機会に習得を検討してみてはどうでしょうか。
※サムネイル画像(Image:lilgrapher / Shutterstock.com)