2024年9月にiPhone 16が発売されたばかりですが、今でもiPhone 7や8を使っている人はけっこう多いでしょう。でも、古いiPhoneっていつまで使えるのかご存じでしょうか? そこで今回は、古いiPhoneがいつまで使えるのか? 今、買い替えるならどれがいいのか解説します。
24年9月でiOSのサポートが打ち切られたiPhone 7もまだまだ現役!?
iPhoneを買ったら、いったいいつまで使えるのでしょうか? これを知るには大きく分けて2つのポイントがあります。まずはiOSのサポート期間です。たとえば、iPhone 7は2016年9月に発売され、2019年9月にApple公式サイトでの販売が終了されました。対応OSは「iOS 15.8」までで、2022年9月にリリースされたiOS 16はサポート対象外となっています。
しかし、Appleでは最新版iOSのアップデートのサポートが終了しても、セキュリティアップデートは継続して提供されています。2024年7月29日には「iOS 15.8.3」が提供されていますが、これはiPhone 6s/7/iPhone SE(第1世代)などが対象で、新機能の追加はありませんがセキュリティの問題を解決できます。
このように、8年も前に発売されたiPhone 7でも、セキュリティ的にはまだ安心して使い続けることができるんですね。ただし、一般的にセキィリティアップデートの提供は販売停止後から7年程度なので、2026年あたりに対象外になると思われます。
次に、Appleの修理サポートです。Appleでは2024年9月までiPhone 7の修理サポートを受け付けており、バッテリー交換や故障したときにも対応していました。しかし、2024年10月からは「ビンテージ製品」になりますので、今後は修理パーツが入手できなくなるでしょう(24年10月22日現在、まだApple公式サイトにビンテージ製品の記載はありません)。
ちなみに、ビンテージ製品は製造終了から5年以上7年未満の製品が指定されますが、iPhone 7は2019年9月に製造終了しています。さらに、製造終了から7年以上経過すると「オブソリート製品」に指定され、修理サポートも完全に終了されることになっているのです。
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このように、iPhone 7はセキュリティ的には2026年くらいまでは使えそうですが、故障してしまった場合、今後はApple公式のサポートが受けられなくなるため、ぼちぼち寿命が来ていると考えていいでしょう。
iPhone 8のApple公式修理サポートは2025年4月まで!
次に紹介するiPhone 8は、2017年9月に発売され、2020年4月にAppleでの販売が終了されています。
iOSのアップデートサポートは、2023年9月リリースの「iOS 17」で対象外となっており、セキュリティアップデートは2024年7月30日に「iOS 16.7.9」が提供されていました。こちらは2027年くらいまでセキュリティアップデートが継続される見込みです。
また、すでにPhone 8 RedとiPhone 8 Plus Redはビンテージ製品に指定されており、それ以外のモデルも2025年4月頃にはビンテージ製品に指定される可能性があります。というわけで、iPhone 8に関しては2027年まではセキュリティ的に安心して使えますが、Apple純正バッテリーへの交換は、2025年4月までに行っておいたほうが賢明でしょう。
iPhone 7や8が今でも人気がある理由は?
iPhone 7や8は今でも中古スマホ市場で上位に食い込むほど人気があります。たとえば、ムスビーという中古スマホ専門フリマの2024年9月(10月1日更新)のランキングでは、iPhone 8が3位、iPhone 7が8位に入っています。
それでは、どうしてiPhone 7や8が今でも人気なのか、その理由を考えてみましょう。これは買い替え時のヒントになります。
【1】ホームボタンがある
今でもiPhone 7と8に人気がある理由のひとつは「ホームボタン」です。iPhone X以降はホームボタンが廃止され、スマホ画面が広くなるメリットがありますが、昔ながらのホームボタンがあるほうが使いやすいと感じている人は、意外と多いと思われます。
【2】小ぶりなサイズがちょうどいい
最新のiPhone 16シリーズでは、もっとも小さいモデルでも6.12インチあります。しかし、6インチ以上あると、手が小さい子どもや女性が片手で操作するのは難しくなります。
その点、iPhone 7や8は4.7インチと小ぶりなので、片手で使うのにちょうどいいサイズとなっています。
また、重さもiPhone 7は138g、iPhone 8は148gと軽量なので、長時間使うときには意外とこの軽さも重要なメリットでしょう。
【3】中古市場では1万円~2万円から購入できる
たとえば、最新のiPhone 16をApple公式サイトで購入すると128GBモデルが12万4,800円します。
しかし、iPhone 7の中古であれば1万円前後と非常に安価に購入できるのです。もちろん、バッテリーが心配なところですが、Apple公式サポートでのバッテリー交換費用は1万1,200円でしたので、街の修理店でバッテリーを新品に交換しても2万円ほどで済むんですね。
iPhone 7や8から買い替えるならiPhone SE(第2世代)がおすすめなワケ
iPhone 7と8が今でも人気なのは分かりますが、あと1~2年で寿命を迎えそうです。となると、ぼちぼち買い替えを検討することになると思いますが、今買い替えるなら、どのiPhoneがいいのでしょうか? それはズバリ「iPhone SE(第2世代)」です。
iPhone SE(第2世代)は2020年4月に発売され、まだ4年しか経っていません。しかも、4.7インチと小ぶりでホームボタンが付いており、iPhone 7や8から乗り換えても違和感がないでしょう。しかも、iPhone 7や8より高性能でiPhone 11と同等のA13チップを搭載しており、最新版iOS 18にも対応しているんですね。
iOSのアップデートは2025年iOS 19あたりまでだと思われますが、それでも2万円前後でリーズナブルに購入できます。もし、Appleでバッテリーを新品に交換しても1万1,200円なので、費用は3万円ほどで済みますよ。
もう少し予算があるなら「iPhone SE(第3世代)」もおすすめ。こちらは2022年3月に発売されたばかりの4.7インチモデル。もちろん、ホームボタンがありチップはA15を採用。最新版iOS 18や高速5G回線にも対応しています。今でもApple公式サイトで販売されている現役モデルで、64GBモデルの価格は6万2,800円ですが、中古なら4万7,000円前後から買えますので、コスパは悪くないでしょう。
なお、2025年春に発売される予定のiPhone SE(第4世代)では、いよいよホームボタンがなくなるとの報道もあります。もしかすると、iPhone SE(第3世代)がホームボタンのある最後のiPhoneになるかもしれませんね。
まとめ
いかがでしょうか? 今回はiPhone 7や8がいつまで使えるのか考察してみました。いずれのモデルもセキュリティアップデートや修理サポートの観点から、もう1~2年は使えそうですが、その先はさすがに厳しくなりそうです。ぼちぼち乗り換えを考えるなら、4.7インチでホームボタンもありながら、最新版iOS 18に対応しているiPhone SE(第2世代)や(第3世代)がおすすめですよ。
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※記事中の価格は2024年10月22日現在のものです。今後価格が変動しますのでご了承ください。
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