今回はApple Watchをこれから購入しようとしている人のために、現行3モデルの価格と性能の違いを解説します。Apple Watchはなかなか選択が難しいので、ぜひ参考にしてください。もちろん、価格一覧から誰がどのモデルを買えばいいのかも解説しますよ!
まずは、今買えるApple Watchシリーズをチェック!
現在、Apple Watchは3機種あります。まずは「Apple Watch SE(第2世代)」いわゆる「SE 2」ですね。次に「Apple Watch Series 10」、そして「Apple Watch Ultra 2」となっています。
標準モデルと言えるのはSeries 10で、機能を省いて安価になっているのがSE 2。逆にUltra 2は最高機能で高価なモデルになっています。
まず、SE 2の素材はアルミニウムしかなくカラーは3色。Series 10の素材はアルミニウムとチタニウムの2種類があり、それぞれ3色あって全6色となっています。
そして、Ultra 2はチタニウムのみで2色しかありません。Ultra 2のブラックは新色として追加されたんですが、なかなかカッコイイですよ。
Apple Watchの価格はバンドで変わるので、今回は最低価格で紹介します。また、Apple WatchにはGPSモデルとセルラー(Cellular)モデルがありますが、これはSE 2とSeries 10で選択可能。Ultra 2はGPS+Cellularしか選択肢がありません。
セルラーとは携帯会社のモバイル通信のこと。iPhoneがなくてもApple Watch単体で電話をかけたりメールを受け取ったりできます。しかし、セルラー対応モデルは価格がかなり高くなり、Series 10は1万6,000円、SE 2でも8,000円ほど高くなっています。
Apple Watchの3モデルは何がどう違うのか?
まず、ケースの大きさは3機種とも全部違います。SE 2は44mmか40mm、Series 10は46mmか42mmで、SE 2より少し大きくなります。そして、Ultra 2はさらに大きくて49mmとなっています。ただし、画面の表示領域はUltra 2よりもSeries 10の46mmのほうが少しだけ大きいんですね。ここは大きな注意点かもしれません。
次に、ディスプレイに関してはすべて有機LEですが、SE 2だけは常時表示機能がありません。他モデルは腕を下げても時間や通知をチラ見できますが、SE 2だけは腕を下げるとディスプレイが消えてしまいます。普通の時計から乗り換えたときは、これが意外とストレスになるかもしれませんね。
また、Series 10で初めて搭載されたのが「広角視野OLED」です。これは斜めから見たときの明るさが最大40%も向上したとのこと。実はこれ、Ultra 2にもないSeries 10だけの独自機能なんですよ。
画面の明るさについてはSE 2が最大1,000ニト、Series 10は最大2,000ニト、Ultra 2は最大3,000ニトとなっています。このニトでは数値が大きいほうが画面が明るいのですが、Ultra 2は屋外で使うのが前提なので、もっとも明るくなっています。
そして、健康センサー関係についてSE 2は最低限となっています。たとえば、Series 10とUltra 2にある「心電図アプリ」「血中酸素をウェルネスアプリ」「睡眠時無呼吸の通知」が、SE 2にはありません。ほかにも、SE 2には「皮膚温センサー」もありません。これは主に女性向けの機能で、過去の排卵を推定できる周期記録を測るというものです。
耐水性能に関してはSE 2とSeries 10が50mで、Ultra 2は100mまで対応します。これは水濡れ程度ではなく泳げる耐水性能ですから、iPhoneよりかなりレベルが高いものです。
ちなみに、SE 2に水深計はありませんがSeries 10は6m、Ultra 2は40mまでの水深計があります。また、Ultra 2だけが高速ウォータースポーツや、水深40mまでのスキューバダイビングに対応していますので、マリンスポーツなどをよくする人向けですね。
「ダブルタップのジェスチャー」はSeries 10とUltra 2が対応しており、SE 2には搭載されていません。これは、腕を上げた状態で親指と人差し指をトントンと2回タップすることでメニューが表示されたり、メールの内容を確認できたりする機能のこと。私はこれをよく使っています。タイマーを止めることもできるので意外と便利ですよ。
そして、重要なバッテリーについては、SE 2とSeries 10が最大18時間なのに対し、Ultra 2は最大36時間となっています。低電力モードではSeries 10は最大36時間まで、Ultra 2ではなんと最大72時間まで伸びますよ。
ケースサイズはSeries 10が9.7mmと過去最大に薄くなっています。SE 2より1mm、Ultra 2とは5mm近くも薄いんですよ。重量はSE 2の40mmモデルが26.4gともっとも軽く、Series 10の42mmモデルは30g。これに対しUltra 2は61g以上あります。
最後に、スピーカーについては機種ごとでかなり違います。SE 2はただのスピーカーですが、Series 10とUltra 2は「メディア再生」機能が付いています。これまでは、音楽を聴くのにワイヤレスイヤホンが必須だったんですが、ようやくApple Watch本体から音が出るようになったのです。
Apple Watchシリーズの価格を一覧表で比較してみよう!
それでは、Apple Watchシリーズの価格を見てみましょう。バンドによって価格が上がりますし、チタニウムを選ぶと5万円くらい高くなるので、今回は最低購入価格で比較します。
まず、もっとも安いApple Watchは、SE 2(40mm)のGPSモデルが3万4,800円です。逆にいちばん高いのはUltra 2の12万8,800円になります。基本的にiPhoneが手元にあればApple Watchもネットにつながるので、ほとんどの人がGPSモデルでいいでしょう。
価格のルールは、GPSモデルで40mm→44mのようにサイズアップすると5,000円ほど上がります。また、GPSからセルラーモデルにするとSE 2で8,000円、Series 10では1万6,000円ほど高くなります。セルラーはかなり高くなるので、本当に必要なのかよく考えましょう。
誰にでもオススメできるApple Watchとなると、やはり5万9,800円から買える「Series 10」です。こちらはセンサー類が充実していますし、常時表示やメディア再生、ダブルタップといった機能も利用できます。ただし、これらの機能はいらないなら、「SE 2」がSeries 10より2万5000円も安く買えますよ。
とにかく最強のApple Watchが欲しいならUltra 2になります。機能がフルに使えますし、バッテリーが最大36時間も持つのは大きいですよね。 Series 10の最高価格8万800円と比較すると4万8,000円ほど高くなるんですが、センサー系はSeries 10で十分ですし、常時表示やメディア再生、ダブルタップも同じですから、大きな違いはアクションボタンとバッテリー容量くらいです。そこに4万8,000円を出せるかどうかがポイントですね。
どんな人がどのApple Watchを買えばいいのか?
まず、SE 2は初めてApple Watchを買う人にオススメです。センサー類も少なめで画面も小さいですが、価格はGPSモデルで3万4,800円からと安価です。しかも、バッテリーの持ちはSeries 10と同じですし、通知や電子マネーといったApple Watchで便利だと思える機能は全部使えます。Series 10より2万5,000円も安いのが魅力ですね。
Series 10はそれなりにApple Watchの機能を使ってみたい人向けになります。Ultra2と機能的な違いがあまりないのに4万8,000円も安いのですから、コスパはかなりいいでしょう。
そして、Ultra 2はもうカッコ良さとバッテリーの持ちに惹かれる人向けですね。あるいは、ウォータースポーツなどを楽しむ人にオススメです。私はあまり海や山に行きませんが、それでもやっぱりUltra 2に大きな魅力を感じます。とはいえ、さすがに12万8,800円はかなり高く感じますよね……。