通信料金を低く抑えたい、つながりやすい通信にしたいなど、さまざまな理由から携帯電話会社の乗り換えを検討する人は多い。今回は、携帯キャリアとキャリア格安ブランドの利用者を対象にした調査結果をもとに、乗り換えの実態と理由について詳しく見ていこう。
乗り換えを検討しているのは約2割、大容量データ利用者ほど現状に不満を感じている
オリコンは、12月2日に発表した「2024年 オリコン顧客満足度®調査 携帯キャリア/キャリア格安ブランド」ランキングの調査対象者10,367名(携帯キャリア:8,464名/キャリア格安ブランド:1,903名)に別途聴取、集計した利用実態データを発表した。
まず、携帯キャリアとキャリア格安ブランドの利用者に、他の通信会社への乗り換えを検討しているかどうかを尋ねると、携帯キャリア利用者の16.6%、キャリア格安ブランド利用者の20.2%が「乗り換えを検討している」と回答した。キャリア格安ブランドの方が若干高い数字となっているが、両者とも約5人に1人が乗り換えを考えているということになる。
特に、携帯キャリア利用者の中でも「データ使い放題(無制限)で毎月20GB以上利用している」人の25.5%が乗り換えを検討しており、大容量のデータを使う人ほど、現在の契約に不満を感じている可能性が高い。
乗り換えの二大理由は「毎月の料金」と「通信品質」
では、なぜ人々は乗り換えを考えるのだろうか?携帯キャリアとキャリア格安ブランドで、その理由に違いがあるようだ。「乗り換えを検討している理由」について尋ねると、携帯キャリア利用者の場合は1位が「毎月のデータ料金が高いから」(47.4%)、2位「通信(データ)品質が不安定だから」(18.0%)、3位「乗り換え特典・キャンペーンがお得に感じるから」(13.6%)という結果だった。
一方、キャリア格安ブランド利用者の場合は、1位「通信(データ)品質が不安定だから」(27.3%)、2位「毎月のデータ料金が高いから」(25.3%)、3位「乗り換え特典・キャンペーンがお得に感じるから」(17.2%)という結果に。
携帯キャリア利用者は料金の高さを最大の理由としているのに対し、キャリア格安ブランド利用者は通信品質の不安定さを最も重視している。これは、それぞれのサービスの特性を反映した結果と言えるだろう。
また、世代によっても乗り換えを検討する理由が異なっている。携帯キャリア利用者の場合、全世代で「毎月のデータ料金が高いから」が最多だが、2位以下に違いが見られる。Z世代とY世代は「毎月のギガ容量が足りないから」が3位なのに対し、X世代とX世代以上は「乗り換え特典・キャンペーンがお得に感じるから」が3位に。若い世代ほどデータ容量を重視し、年齢が上がるにつれて特典やキャンペーンの魅力を感じる傾向があるようだ。
一方、キャリア格安ブランド利用者の場合は、世代によってさらに顕著な違いが見られる。Z世代からX世代は「通信(データ)品質が不安定だから」が最多だが、X世代以上は「毎月のデータ料金が高いから」が最多だった。「毎月のデータ料金が高いから」という理由は、世代が上がるほど割合が高くなる傾向にあった。
スマホは現代生活に欠かせないもの。乗り換えを検討する際は、単に料金だけでなく、通信品質やデータ容量、特典なども含めて総合的に判断することが大切だと言えるだろう。
出典元:【オリコン株式会社】
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