iPhone”Pro”は、普通のiPhoneと比べてどれくらいCPU性能が違うのか

iPhoneの無印シリーズに対し、上位モデルに当たるのがいわゆる”Pro”です。無印と比べ、典型的な性能差には「カメラ性能」が挙げられます。しかし意外と知らない方も多いのが、カメラ性能以外の「性能差」ではないでしょうか。カメラ性能以外にもCPU性能差で無印と”Pro”に大きくあるならば、たいていの人は”Pro”を優先して買うべきなのかもしれません。

そこで今回はあえてカメラ性能ではなく「CPU性能差」に焦点を当てて、”Pro”と無印の違いを見ていきます。

iPhoneの「Pro」モデルはそもそもどんな人におすすめ?

iPhoneの「Pro」モデルは、カメラ性能や処理速度にこだわりがある方や、3Dゲームや動画編集などの負荷の高いアプリを使用する方におすすめのモデルです。たとえばiPhone 16の場合、Proモデルは無印モデルに対して、リフレッシュレートやカメラ性能の差が大きな違いです。

(画像は「iPhone」公式サイトより引用)

とはいえ、その分Proシリーズは価格設定が高くなっています。たとえばiPhone 16シリーズの場合、価格は以下の通りです。

・iPhone 16(128GB):124,800円
・iPhone 16 Plus(128GB):139,800円
・iPhone 16 Pro(128GB):159,800円
・iPhone 16 Pro Max(256GB):189,800円

このように見ると、「価格差に見合う性能差がProモデルには本当にあるのか」は改めて考えてみる価値がある点かもしれません。

iPhoneの「Pro」モデルのCPU性能は本当に良い?

そもそも、カメラ性能に徹底的にこだわる方の場合、一眼カメラを別途所有しているケースも多いでしょう。リフレッシュレートに徹底的にこだわる方の場合、ゲームプレイをするならば「ゲーミングPC」を中心的に利用するでしょう。

すると、普通のiPhoneとProモデルに求められるその他の違いと言えば「CPU性能の違い」かもしれません。ではiPhoneでは、Proモデルとそうではないものでどの程度CPU性能が違うのでしょうか。具体的に確認していきましょう。

まず、それぞれの機種に搭載されているCPUは以下の通りです。

直近の主なProモデルは、やはりiPhone 15 ProとiPhone 16 Proです。それらに搭載されているCPUのベンチマークを見ていきましょう。

iPhone 15とiPhone 15 Proの比較

iPhone 15とiPhone 15 Proの比較をする場合、CPUで見ると「A16 Bionic」「A17 Pro」の比較をするのが適切です。

(画像は「PassMark」より引用)

両者をクロック周波数で比較すると以下の通りです。

・A16 Bionic:3.5GHz
・A17 Pro:3.8GHz

続いてシングルスレッド性能で比較すると以下の通りです。
・A16 Bionic:4067
・A17 Pro:4538

最後に、ベンチマークスコアで比較すると以下の通りです。
・A16 Bionic:11055
・A17 Pro:12248

シングルスレッド性能やクロック周波数でA17 ProはA16 Bionicを上回りますが、ベンチマークスコアに「大差」は存在していないと言えるでしょう。CPU性能だけで見ると「A16 Bionic」でもある程度十分そうです。

iPhone 16とiPhone 16 Proの比較

続いてiPhone 16とiPhone 16 Proの搭載CPUを見ていきましょう。結論から言えばiPhone 15とiPhone 15 Proの比較と同傾向であり、クロック周波数やシングルスレッド性能はProモデルの方が上回りますが、ベンチマークスコアで見た時に「極めて大きな性能差がある」とまでは言い難いです。

(画像は「PassMark」より引用)

クロック周波数で比較すると以下の通りです。
・A18 :3.8GHz
・A18 Pro:4.1GHz

シングルスレッド性能で比較すると以下の通りです。
・A18 :4099
・A18 Pro:4160

最後に、ベンチマークスコアで比較すると以下の通りです
・A18 :13016
・A18 Pro:13031

CPU性能だけで見ると「Pro」モデルを選ぶ必然性はない?

クロック周波数やシングルスレッド性能、ベンチマークスコアを総合的に見ると普通のiPhoneと「Pro」モデルは一般的な利用の範疇ではCPU性能の違いを感じ取ることは難しいかもしれません。もちろんスマホゲームを専門とするeSports選手の方などであれば、クロック周波数やシングルスレッド性能の違いを感じ取ることができる可能性があります。

一方で、あくまで個人が「YouTube動画の視聴」などに端末を使う程度であれば、Proモデルを選ぶ必然性は「CPU性能」の面ではないと言えるでしょう。

なお、もちろんiPhoneのCPUは無印モデル、Proモデルのどちらを見ても「前世代に対する性能の向上」は顕著です。同じ世代間で「無印」「Pro」を比較すると、CPU性能に関して言えば違いを感じることが難しい可能性がある、ということです。

つまりProモデルはeSports選手の方や、一台で撮影から編集まで完了したいYouTuberの方などは購入対象になり得ます。日常的な利用の範囲であれば、無印とProの使用感について「CPU性能」の面ではほぼ差がないでしょう。よってiPhoneの高価格化がただでさえ進んでいる中で、いっそう高価なProモデルを選ぶ理由は小さいでしょう。

※サムネイル画像(Image:Wongsakorn Napaeng / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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