【今さら聞けない】iPhoneとAndroidスマホって結局何がどう違うの?

スマホには大きく分けてiPhoneとAndroidの2種類がある。日本では半数以上がiPhoneを使っていると言われるが、世界的に見ればSAMSUNG(サムスン)やHUAWEI(ファーウェイ)などのAndroidスマホが75%のシェアを握っているのだ。そこで今回は、意外と知られていないiPhoneとAndroidの違いを紹介したいと思う。果たしてどっちのスマホがいいのだろうか?

iPhoneとAndroidで大きく違うのは値段くらい!?

(Image:rvlsoft / Shutterstock.com)

 アナタのスマホはiPhone? それともAndroid? 世界的に見ればAndroidスマホのシェアが圧倒的だが、日本ではなぜかiPhoneのシェアが50%程度もある。iPhoneユーザーからすれば「Androidなんてダサい」「Androidなんて安かろう悪かろうだろ」なんて、思っている人も多いのではないだろうか? だが、Androidユーザーの筆者からすれば、それはかなりズレた認識なのである。
 まず、iPhoneとAndroidスマホでもっとも違うのが価格である。AndroidスマホはSAMSUNG(サムスン)やHUAWEI(ファーウェイ)、ソニー、シャープなど数多くのメーカーが販売しており、安いものなら1万円代から購入できる。これに対しiPhoneは廉価版のiPhone SEでも4万円以上、高性能モデルなら10万円以上となっている。もちろん、キャリアや格安SIMのキャンペーンなどを利用すればiPhoneでも実質1円で買える場合もあるが、それはAndroidスマホも同じである。 

(Image:apple.com)

最新のiPhone 11 Pro Maxは64GBモデルで11万9,800円、512GBモデルは15万7,800円もする

もはやiPhoneとAndroidに性能差はない!

 それでもiPhoneユーザーからすれば「iPhoneのほうがサクサク動くよね~」「iPhoneのカメラのほうが断然キレイだよ!」という人は多い。確かに数年前まではiPhoneのサクサク感はAndroidを凌駕していたが、現在はSAMSUNG(サムスン)やHUAWEI(ファーウェイ)などの高性能モデルならiPhoneに勝るとも劣らないサクサク感がある。また、カメラについても同様だ。何しろ高性能スマホのカメラはほぼソニー製なので、これもやや古い認識であろう。さらに、ディスプレイについても、iPhoneを凌ぐ高精細なAndroidスマホはたくさんある。
 逆に、Androidならワンセグに対応するモデルや防水・防塵、耐衝撃性能に優れたモデルも多く、もはや必ずしもiPhoneのほうが高性能であるとは言えない。しかも、iPhoneはいまだに外部ストレージ(microSDカード)を利用できないので、動画や写真、音楽データを大量に保存できないという欠点もあるのだ。

(Image:huawei.com)

HUAWEI(ファーウェイ)の高性能モデルはカメラ機能がハンパなく高性能。iPhoneだけがカメラの性能がいいわけではない。写真は最大4800万画素F1.8で5カメラを誇る「HUAWEI nova 5T」

(Image:sonymobile.co.jp)

iPhoneはディスプレイの美しさも魅力だが、Androidスマホでも「ソニーXperia 1 II」は21:9の4K HDR対応6.5インチ有機ELディスプレイ(3840×1644ドット)を採用。iPhone 11 Pro Maxをも凌駕する

iPhoneは内部ストレージ容量で価格が大きく変わるが、Androidスマホなら大容量microSDカードを追加できるのが大きな魅力

iOSはセキュリティ性が高いが自由度は少ない

 そもそもiPhoneとAndroidでは「OS」が異なるため、使用感は大きく異なる。Androidユーザーである筆者が唯一iPhoneが優れていると思うのは、Appleオリジナルの「iOS」の存在だ。iOSは直感的に使えるのでスマホ初心者も使いやすいが、オープンOSの「Android」は機種ごとにインターフェイスが異なるので、筆者でも初めて使う機種は戸惑う場合がある。また、iOSはクーズドOSなのでセキュリティ性が非常に高く、互換性や操作性に優れているのだ。
 だが、その代わりiOSはユーザーがカスタマイズできる部分が少なくて面白みに欠ける。そもそもパソコンにつなぐインターフェイスもApple独自の「Lightning」を使っているし、基本的にiTunesを使わないと、パソコンとデータのやり取りができないのがイラつく。オプションパーツもAppleの認証をパスしたものでないと不具合が出るなど、とにかくiOSは自由度が少ないのだ。

iPhoneはApple独自の「Lightning」ケーブルを使っているし、基本的にiTunesを使わないと、パソコンとデータのやり取りができない。その点、Androidは汎用性高いUSBケーブルを使用しているし、パソコンにつなぐとUSBメモリのようにドラッグ&ドロップで簡単にデータのやり取りができる

日本人はAppleというブランドでスマホを選んでいる

 ここまでの説明で、昔ほどiPhoneに優位性があるわけではないことがお分かりいただけただろう。にもかかわらず、どうして日本だけでiPhoneのシェアが飛びぬけて高いのだろうか? 実は、ここまでの説明では重要な要素を見逃している。それはiPhoneには“Appleというブランド力がある”ということ。確かにAppleのiPhoneやMacはデザイン的に洗練されており、何となくカッコいいのだ。それはある意味、大金持ちでもない日本人女子がみんな高価な「ルイ・ヴィトン」を欲しがるのに似ていると筆者は思う。たとえば、数年前のことだが、筆者の姪(中学生)は最初Androidスマホを買ったが、すぐにiPhoneに買い替えた。その理由は「iPhoneでないとクラスで仲間外れになる」というものであった。iPhoneユーザーの女子なら思い当たる節があるのではないだろうか?
 というわけで、ブランドを持ち出されるとAndroidに勝ち目はないのである。また、すでにどちらかのOSに慣れている人なら、価格が安いという理由だけで異なるOSのスマホに乗り換えることはないと思う。だが、初めてスマホを買う人になら、やはり筆者はコスパが良くて自由度の高いAndroidスマホをおすすめする。

文=すずきあきら/編集・ライター

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