iPhone SEのカメラはシングルカメラのため、複数のレンズを持つiPhone 11やXSなどの上位機種と比べると性能が落ちる。しかし、サードパーティーのアプリを使えば、上位機種でしか使えない機能も利用できるようになる。
物撮りポートレートを手軽に実現できる「Focus」
iPhone SEには一眼レフカメラのように背景をボカして撮影できるポートレートモードがあるが、対応しているのは人物のみ。人物以外の被写体にカメラを向けても、ポートレートモードが有効にならないため撮影することができない。
そこで使いたいアプリが「Focus」だ。これは撮影した写真の被写界深度を後から変更することができるアプリ。スライダーを調整するだけで背景のボケ味を調整できるので、誰でも手軽に一眼レフカメラのような写真に仕上げることができる。
アプリにもカメラ機能があるので、このアプリひとつで一眼レフカメラのような使い方が可能。ただし、カメラは細かく設定できる分、ややとっつきにくいところがある。写真の背景をボカしてみたいという人は、標準カメラアプリで撮影してからこのアプリで加工する方がやりやすいだろう。
このアプリは、背景をボカすといった基本的な機能はすべて無料で利用できる。有料のプロ版も用意されており、アップデートすると豊富に用意されたフィルターや編集機能が解放される。まずは無料でアプリを使ってみて、気に入ったらアップデートを検討してみてもいいだろう。
iPhone SEでナイトモードを実現できる「NeuralCam NightMode」
iPhone 11に搭載されている「ナイトモード」は、暗い場所でもディテールを残しながらより明るくノイズを低減した写真を撮影することができるモード。iPhone SEには残念ながら搭載されていない機能だ。
この機能を使えるようになるアプリが「NeuralCam NightMode」。複数枚の写真を撮影し、合成することにより暗い場所でも明るい写真を撮ることができる。
操作は至ってシンプル。シャッターボタンを押すだけだ。設定もほとんどないので、迷う部分はほとんどない。誰でも簡単に使えるだろう。なお、マニュアルモードではフォーカスの調整が可能。ピントが合いづらい場合に利用できる。
明るい場所がやや白く潰れてしまうため、iPhone 11のナイトモードと比べるとやや画質は落ちる。とはいえ、標準カメラで撮影するよりもしっかり明るく撮れるので、暗い場所で使えば効果てきめんだ。
370円の有料アプリだが、高額なiPhone 11のカメラ機能が使えると考えれば導入を検討する価値はあるだろう。
iPhone 11などの上位機種でしか利用できないカメラ機能も、サードパーティー製のアプリを活用すれば、似たような感じで利用が可能だ。今回紹介したアプリはiPhone SE以外のiPhoneでも利用できるので、写真をよく撮る人は使ってみてはいかがだろうか。