現代のスマートフォンは、多数の連絡先やメール・メッセージアプリの記録、スマホで撮影した画像・動画などが満載の、“個人情報の塊”と言っても過言ではない代物だ。使っている分には便利だが、一度紛失してしまうと様々なリスクが発生する。
今回は、端末の捜索や遠隔からロックをかける方法、さらにはデータの全消去など、紛失した際に取るべき対処法をご紹介していく。
万が一のために、今日やっておくべきこと
auで知られるKDDIの運営するWebマガジン「TIME&SPACE」によれば、2018年に行ったアンケートで3人に1人が「スマホを紛失した経験がある」と回答したという。さらにそのうちの3人に1人は交通機関で、4人に1人は居酒屋をはじめとした飲食店などで紛失しているといい、ビジネスパーソンにとっては「明日は我が身」と言えるほど身近な出来事であることが伺える。
まず紛失の前に心がけるべきは、スマホにパスコードをかけること。基本的な話だが、紛失後に拾った人間が簡単に使用できる状態は避けておくべきだ。近年は顔認証や指紋認証も普及し入力の手間も解消されているため、“絶対にやっておかないといけない”対策と言っていいだろう。
また、iPhoneなら「設定」から「iCloud」内の「iPhoneを探す」をオンに、Androidであれば「設定」から「Google」でGoogleアカウントを設定しておこう。この操作をしておくことで、紛失後のリスクが格段に違ってくるのでリスク管理として必ずやっておいてもらいたい。
最終手段は…遠隔で“壊す”!
前段の下準備を行ったうえで、紛失した際にすべきことをお伝えしていこう。
紛失後のスマホがどこにあるかを確認するには、iPhoneであれば他のiPhone端末で「iPhoneを探す」アプリを使うか、PCなどから「iCloud」にログインすると紛失したiPhoneの現在位置が表示されるはずだ。Androidも同様に、別のAndroid端末で「端末を探す」アプリを使う、PCで「スマートフォンを探す」とGoogle検索すると現在位置を特定できる。
またiCloudやGoogleアカウントでは現在位置の検索だけでなく、iPhoneならば「紛失モード」、Androidなら「端末を保護」で、遠隔での端末ロックも可能だ。位置がわかったとしても油断せず、防犯のためにロックをかけてから回収に向かおう。
だが端末の電源が入っていなかったり通信ができない状態にある、位置情報が発信されていないなどの場合には、端末の現在位置が特定できない。その場合の捜索は困難を極めるに違いない。どうしても見つからなかった場合の最終手段として、遠隔からデータを全消去するという選択肢も覚えておこう。iCloud・Googleアカウントで「iPhoneを消去」「端末データを消去」の操作をすれば、それ以上の事態の悪化は防ぐことができる。また電源が入っていない状態であっても次に電源が入ったタイミングで消去が実行されるため、電源が入るのを待つ必要はない。
紛失後の操作はどれも、紛失前にiPhoneを探す機能をオンにしておくことやGoogleアカウントの設定が不可欠だ。今からでも遅くないので、面倒だと思わずに万が一に備えておいてもらいたい。
スマホはビジネスパーソンにとって心強い武器だが、紛失した途端に最大の弱点へと変わってしまう。それをしっかりと意識しながら、日頃から紛失への警戒感を高めていってもらいたい。
参照元:Androidスマホをなくした時に役立つ『端末を探す』機能 使い方や設定方法を解説【TIME&SPACE】