ドコモ回線を利用しているiPhoneでメッセージを送ろうとしたとき、「MMS機能を有効にする必要があります」というエラーメッセージが表示されるケースがあります。この記事では「MMS機能を有効にする必要があります」が表示されてしまう理由と、その対処法について紹介します。
そもそもMMS機能とは？：iPhoneのメッセージアプリで使える機能の一つ
そもそも「MMS機能って何？」とエラーメッセージを見て、疑問に思う方もいるはず。前知識としてMMS機能の概要を手短に紹介します。「MMS機能」は「メールアドレスだけで相手と文章やファイルをやり取りできる機能」です。
iPhoneにはメッセージをやり取りできる手段として、「メッセージアプリ」と「メールアプリ」の2種が用意されています。
2つのアプリの中でも「MMS機能を有効にする必要があります」というエラーメッセージは「メッセージアプリ」を使用しているときに表示されるものです。
つまり結論から言えば「メッセージアプリを利用している」ときに「MMS機能を有効にする必要があります」と表示されたら、メールアプリを利用するのが一つの解決策となります。
【参考】MMSに対応しているアドレスはキャリアメールのみ
なお、iPhoneの「MMS機能」で利用できるメールアドレスは、 「docomo.ne.jp」や「softbank.ne.jp」などキャリアのメールアドレスに限られています。
いわゆる「@docomo.ne.jp（ドコモ）」や「@softbank.ne.jp（ソフトバンク）」のメールアドレスが、キャリアメールアドレス。詳しくは後述しますが、すべてのキャリアメールアドレスで「MMS」が使えるわけではありません。結論としては実はドコモのキャリアメールアドレスはMMS機能自体に対応していないのです
また「gmail.com」や「yahoo.co.jp」などのフリーメールやキャリア以外のメールアドレスでは「MMS機能」は利用できません。
【参考】そもそも「SMS」「MMS」は何が違うの？
「MMS」とは「マルチメディアメッセージングサービス」の略。先述したように、キャリア発行のメールアドレスを使ってメッセージや画像・データなどの送受信を行います。送信できるメッセージ量（文字数）に制限はありません。
一方「SMS」は「ショートメッセージサービス」の略です。本人認証で使用されることも多く、電話番号を使ってメッセージなどの送受信を行います。「MMS」と異なり、やり取りできるのはメッセージのみ。また、一回に送信できる文字数にも制限があります。
SMS・MMS・iMessageは自動的に使い分けられる
iPhoneでは、キャリアメールアドレスを使用する「MSM」、電話番号を利用する「SMS」、Apple製デバイス同士で使える「iMessage（アイメッセージ）」の3種類のメッセージ機能が使えます。
iPhoneでは、利用するメールアドレスや送信先のデバイスによって自動的に3種類のメッセージ機能を使い分けています。
iPhoneでは相手がApple製デバイスであれば、自動的に「iMessage」が使われます。送る相手がAndroidスマホなどApple製デバイス以外の場合、送信先がメールアドレスなら「MMS」、電話番号でテキストのみの送信なら「SMS」に切り替えられます。なお、電話番号宛に送信する場合でも送信内容に画像やデータなどが含まれているときは、自動的にMMSに切り替わります
【ドコモ】iPhoneの「MMS機能を有効にする必要があります」が表示される理由
前知識を踏まえたうえで、ドコモ回線で「MMS機能を有効にする必要があります」とメッセージが表示される理由を見てみていきましょう。
ドコモ回線を利用しているiPhoneでメッセージを送信しようとしたとき、「MMS機能を使用するにはMMSメールアドレスが必要です」とエラーメッセ―ジが出て、メッセージを送信できないことがあります。なお、当然ですがドコモの発行している「domoco.ne.jp」はドコモキャリアのメールアドレスとして扱うことができます。 そのためこのエラーは「docomo.ne.jp」がキャリアメールとして認識されていないということを示すものではありません
【結論】ドコモはMMS非対応
結論から言えば「docomo.ne.jp」のメールアドレスで「MMS機能を有効にする必要があります」と表示される理由は「docomo.ne.jp」自体がMMS機能非対応のためです。
そのため「docomo.ne.jp」を利用しているドコモ回線のiPhoneで「MMS機能」を利用しようとしたときに、「MMS機能を有効にする必要があります」が表示されます。
「docomo.ne.jp」のメールアドレス自体がMSS非対応のため、ドコモ回線を利用しているiPhoneではMSSを使えません。ただ、代替機能としてiMassageやメールアプリを利用すればメッセージ自体のやり取りは可能です
ちなみに、たとえばソフトバンク、au、Y!mobile、UQ mobileが発行しているキャリアメールアドレスは「MMS機能」に対応しています。
【ドコモ】iPhoneの「MMS機能を有効にする必要があります」が表示されたときの対処法
「MMS機能を有効にする必要があります」とドコモ回線を利用しているiPhoneで表示されたときの代替手段を紹介します。
前述の通りドコモのキャリアメールは「MMS機能」に非対応のため、今回の対応方法では「MMS機能」の利用を回避して同等の通信を可能にする方法を紹介します
メールアプリを利用する
「MMS機能」はメールアドレスを利用しているため、そのメールアドレスを利用すれば、メールアプリからは通常通りメールを送ることができます。
iMessageを利用する
iPhoneでは「iMessage」と呼ばれる機能を利用できます。「iMessage」とはAppleデバイス同士で、メッセージアプリを介して文章やファイルをやり取りできる機能です。
「iMessage」はAppleが提供しているサービスのため、iMessageに対応したiPhoneやiPad同士の場合のみ「iMessage」でやり取りができます。たとえば、iPhone同士ならiMessageでやり取り可能です
「iMessage」の料金は無料。そのため、従量課金制の方以外は料金を気にすることなく利用できます。
文字だけならSMSでも対応可能だが料金が高くなる
文章などテキストだけであれば、SMSで送ることもできます。前述したように、SMSは電話番号のみで、テキストメッセージをやり取りできるサービスです。
ただし、SMSの場合は規定の料金が発生します。SMSの料金は通信量とは別加算のため、SMSを利用するときには料金に注意が必要です。なお、全角70文字までのメッセージであれば1通あたり3円程度。文字数が多くなるにつれて料金は高くなりますが、同じキャリア同士のやり取りであれば、通信料がかからないケースもあります。
MMSの代用として「プラスメッセージ」を使う手もある
「＋メッセージ（＋メッセージ）」とは、docomo 、au、ソフトバンクの携帯会社3社の間であれば、電話番号だけでやり取り可能なメッセージアプリです。ちなみにLINEMO（ラインモ）、ワイモバイル、MVNO（ソフトバンク回線）でも「プラスメッセージ」アプリを利用できます。
「プラスメッセージ」はアプリをインストールするだけで利用可能。無料で使えて、絵文字や写真・動画の送信も可能です。
まとめ
ドコモのiPhoneでは「MMS機能を有効にする必要があります」とエラーメッセージが表示されることがありますが、その理由はドコモのキャリアメールがMMS非対応のため。ドコモ回線を利用している場合はMMSを利用できないため、デフォルトで搭載されている「メールアプリ」や「iMessage」「プラスメッセージ」を活用しましょう。