スマホの大画面化、あなたはどこまで許せる? iPhone、Androidのたどり着く先とは

 あなたが今使っているスマートフォンは、どんな理由で購入を決めたか覚えているだろうか。手で持ちやすい大きさ、バッテリーの持ちの良さ、動画がよく見える画面の大きさ。「iPhone」のシェアが非常に高い日本であれば、「お気に入りのメーカーだから」という読者も少なくないことだろう。
 今回は、そんなスマホを選ぶ際に重視するポイントから見えてくる、人気メーカーの戦略を見ていきたい。

多様な進化を続けるスマホ業界

スマホはもはや「誰もが持っている」と言えるほど普及した

 年を追うごとに高性能化を続けているスマホ。登場した当初から「持ち歩けるPC」といった表現がされるほどハイスペックの塊だったが、近年はテレビとほとんど変わらぬ高精細な画面描写のできる機種や、プロカメラマン顔負けの写真が撮れる画像補正AIが搭載された機種など、人々の数多のニーズに応えて各社が独自の進化を続けている。

 リサーチ会社・MMD研究所が2020年2月に実施した「2020年2月スマートフォン端末に関する意識調査」によれば、「スマホの購入で価格以外に重視する項目」として1位に輝いたのは「バッテリーの持ち」。やはりスマホが登場したばかりの頃は1日使っているだけでバッテリーが切れかけてしまい、家に帰るまで持つかどうかヒヤヒヤしたものだ。当時は、数日充電しなくても平気だったガラケーから移行したばかりということもあり、多くの人がバッテリーの持ちに不満を抱いたことだろう。
 さらに2位には「メーカー(ブランド)」、3位に「画面のサイズ」という項目が並んだ。AppleのiPhoneシリーズや、Googleが出す「Google Pixel」など、ファッションブランドのようにメーカーを指名買いする人々が少なくないことは改めて実証された。

(Image:Cincila / Shutterstock.com)

かつて存在していたホームボタンを「懐かしい」と思う人もいるだろう

 iPhoneシリーズの過去モデルを見ると、年々本体が巨大化していることがわかる。加えて近年発売されたモデルは総じて、これまで画面下に存在していた“ホームボタン”が無くなっている。物理的なボタンを消してまで、大画面化を進めたかったメーカーの思惑が窺われる。これはまさに、3位に入っている「画面のサイズ」という世間のニーズを、Appleの開発側が正確に把握していた証と言ってもいいのではないだろうか。

 「世界的メーカーの、ニーズを捉えるアンテナは高性能だった」という結論にたどり着いたわけだが、今後も際限なくスマホが大きくなっていってしまっては困るのも事実。ポケットに入らないスマホなどもはやタブレット端末だ。そこで世間が許容できるギリギリのサイズまで攻めるのか、もしくは他の新たなニーズを開拓していくのか。人気を集めるメーカーの今後の進路に注目していきたい。

参照元:スマートフォンサイズ、10代20代女性の40%以上が小型化を求めている【MMD研究所

オトナライフ編集部
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