ドコモの「ahamo(アハモ)」に乗り換える前に知っておきたい6つの注意点とは?

ドコモが発表した新格安プラン「ahamo(アハモ)」は、月額2,980円で20GB+1回5分以内通話無料という衝撃的な内容であった。すでに、乗り換える気満々の人も多いだろうが、ちょっと待ってほしい。「ahamo」は従来のドコモの料金プランとは大きく異なる点があるのだ。そこで今回は「ahamo」に乗り換えて、あとから後悔しないように、6つ注意点を紹介しよう。

「ahamo」は従来のドコモとは大きく異なる!

(Image:ahamobile.jp)

 2020年12月3日、ドコモは新格安プラン「ahamo(アハモ)」を発表した。その内容は、データ通信量20GBで1回5分間までの無料通話がセットになって月額2,980円という驚きの低価格である。しかも、新規契約事務手数料、機種変更手数料、MNP転出手数料はすべて無料、2年の定期契約や解約金もいらない。さらに、海外でも追加料金なしでデータローミングが利用可能(20GBを消費)だという。
 このニュースですでに「ahamo」への乗り換えを決心した人もいると思うが、ちょっと待ってほしい。「ahamo」はドコモの格安料金プランではあるが、これまでのドコモとは大きく異なる部分があるのだ。慌てて乗り換えてあとで後悔しないように、「ahamo」の6つの注意点を確認しておこう。 

■NTTドコモ「ahamo(アハモ)」のプラン内容

【プラン料金】月額2,980円(税別)
【データ通信量】20GB
※20GBを超過すると1Mbpsの低速になる
※1GBあたり500円で追加チャージ可能
【通話料】1回5分以内かけ放題
※5分を過ぎると20円/30秒の料金がかかる
※完全かけ放題は月額1,000円で提供
【海外ローミング】82カ国で追加料金なしで利用できる(20GBの範囲内)
【契約条件】dアカウントを持つ20歳以上のユーザー
※未成年は親が契約することが可能
【手数料】新規契約事務手数料、機種変更手数料、MNP転出手数料すべて無料
【長期契約】2年しばりや解約金はなし
【キャンペーン】2021年5月末までに契約するとdポイント3,000ptを進呈

「ahamo」はドコモの料金プランではあるが、ターゲットは“デジタルが当たり前の若者”となっている。そのため、価格は安いが、申し込みからトラブル時のサポートまで、すべてをネットで対応することになっている。これまでのように実店舗(ドコモショップ)での手厚いサービスを受けることはできないのだ。つまり「ahamo」は、事実上「格安SIM」だと思ったほうがいい。トラブル時にはやっぱり店舗でサポートを受けたいという人に、「ahamo」は絶対におすすめできない。

【2】@docomo.ne.jpのキャリアメールは利用不可

(Image:nttdocomo.co.jp)

「ahamo」では、ドコモが提供しているキャリアメール(〇〇〇@docomo.ne.jp)を提供しないことになっている。つまり、現在ドコモでキャリアメールを利用していても、「ahamo」に乗り換えると使えなくなってしまうのだ。もちろん、最近は知り合いとの連絡にLINEやGmailを利用しているので、ドコモのキャリアメールが無くなって困らないという人も多いだろが、もし、今でもキャリアメールをバリバリ使っているということなら、「ahamo」への乗り換えはやめたほうがよい。

【3】3G(FOMA)エリアでは利用できない

(Image:nttdocomo.co.jp)

「ahamo」では、従来の4G(LTE)と最新の次世代高速データ回線「5G(ファイブ・ジー)」を利用できるのが大きな魅力となっている。ところが、「ahamo」が3G(FOMA)に非対応だということはあまり知られていない。もちろん、4Gと5Gに対応していれば日常生活には何の問題もないのだが、場所によっては3Gしかつながらないこともある。とくに海上や離島などでスマホを利用することがあるユーザーは注意したい部分だ。

【4】dアカウントを持つ20歳以上の人が加入条件

(Image:id.smt.docomo.ne.jp)

 ドコモの料金プランは、中学生(13歳)以上であれば本人名義で回線契約を締結できるが、「ahamo」はネット申し込み限定であるせいか、20歳以上でないと契約ができない。ただし、20歳以上の親が契約して子供を「利用者」として登録することは可能なので、この条件はさほど大きな問題ではないだろう。ちなみに、「ahamo」の契約ではdアカウントの取得も必須条件になっているほか、会社などの法人名義での契約はできないので、個人経営の人などはちょっと気を付けたい。

【5】ドコモの割引はほとんど継続できない

(Image:nttdocomo.co.jp)

 長年ドコモを愛用している人は、様々な割引を重視していることだろう。だが、「ahamo」に乗り換えると、ドコモの割引はほとんと適用されない。たとえば、契約回線数に応じた割引「みんなドコモ割」、ドコモ光の契約による割引「ドコモ光セット割」、「ファミリー割引」の「家族内通話無料サービス」、さらに、dカードによる料金割引などは無効になってしまうのだ。もちろん、自分から親・兄弟に電話するとき、「ahamo」には1回5分まで無料通話が付いているので問題はないが、その逆は高額な通話料がかかる場合もある。もし、家族とよく長電話をしているなら注意しよう。

【6】ドコモからの乗り換えはMNP転出になる

(Image:nttdocomo.co.jp)

「ahamo」はドコモの新格安プランということだが、実はドコモから乗り換える場合でも、MNP(携帯電話番号ポータビリティー)手続きが必要となる。つまり、現在のドコモでMNP転出の手続きを行って「MNP予約番号」を入手してから、「ahamo」との契約を行うことになるのだ。もちろん、乗り換え費用はすべて無料だが、実はこの手間が面倒くさくて格安SIMに乗り換えない人はかなり多いのである。ちなみに、2021年5月からはもっとスムーズにドコモから「ahamo」に乗り換えられるようになるそうだが、その場合でも、やはりネットで手続きすることになる。

手厚いサービスが欲しいなら「ahamo」はNG!

 いかがだろうか? 格安料金ばかりが注目されている「ahamo」だが、「ネットでの申し込み限定」「実店舗のサポートなし」「MNPが必要」となれば、事実上これはドコモの“格安SIM”でしかない。長年ドコモを愛用してきたユーザーの多くは、料金が多少高くても実店舗「ドコモショップ」での手厚いサポートが受けられる“安心”が欲しいはずだ。このようなユーザーに、すべて自己責任の「ahamo」は絶対におすすめできないのである。 

参考元:「ドコモの「ahamo(アハモ)」、気を付けるべき点は?」【ITmedia
●ahamo(公式)は→こちら

※サムネイル画像(Image:ahamobile.jp)

文=すずきあきら/編集・ライター

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