乗り換えれば料金が安くなる格安SIM。でも、手続きが面倒くさそう、聞いたことない会社で不安、通信速度が遅くなりそう……など、さまざまな疑問があって乗り換えを決断できない人も多いだろう。ここでは、そんな格安SIMの基本をじっくり解説しよう。
格安SIMの多くはドコモ回線を使用している!
そもそも格安SIMの“SIM”とは携帯電話の中に入っている小さなICカードのこと。ここに携帯電話の電話番号や電話帳などが記録されている。これを格安SIM会社のものに交換すれば、携帯電話料金が安くなるというわけだ。今持っているスマホをそのまま使用できる場合も多い。また、現在はMNP(ナンバーポータビリティ)制度を利用すれば、電話番号を引き継いで移行できる。残念ながらキャリアメールは使えなくなるが、今ではLINEやGmailを使っている人の方が多いので問題はないだろう。ちなみに、格安SIMが使用している電話回線は、ほとんどがドコモで、なかにはauやソフトバンク回線を使っている場合もある。したがって、つながりにくくなったり速度が極端に落ちることはない。聞いたことのない会社であっても品質の心配はいらないのだ。
なお、格安SIMはネットで簡単に乗り換えできるが、現在では大手家電量販店やイオンなどの店舗で、係員と相談しながら即日乗り換えも可能。一度、近所のお店で相談してみてはいかがだろうか?
■格安SIMのポイント
①SIMカードとは、携帯電話の電話番号などのデータが書き込まれたICカードのこと
②MNPで移行すれば電話番号は変わらない。ただし、メールは引き継げない
③格安SIM会社の電話回線はドコモ、au、ソフトバンクのものを使用
④格安SIMに変えても、回線は大手のものなので品質が落ちることはない
⑤格安SIMへの乗り換えは、大手家電量販店やイオンなどの店頭で即日乗り換えも可能
これがSIMカード。クレジットカードのICカードと同じようなものだ。ここに携帯電話の電話番号や電話帳などが記録されている
格安SIMは大手家電量販店や全国にあるイオンなどでの店頭でも申し込める。気軽に係員に相談してみよう!
格安SIMなら年間3万円以上は安くなる!
それでは、格安SIMにすると実際にどのくらい安くなるのだろうか? たとえば、ドコモの基本的なスマホプランは「カケホーダイライト(5分以内かけ放題)」+「ベーシックパック(~1GB)」+「spモード(ネット接続)」=月額4,900円となる。これに対し、格安SIM会社LINEモバイルの「LINEフリープラン1GB」なら「1回10分かけ放題」を付けても月額2,080円と半額以下だ。1年間ではなんと3万3,840円もお得になる。
ただし、格安SIMに移行するには、契約手数料=3,000円、SIM発行手数料=約400円、MNP手数料=2,000円~3,000円がかかる。また、2年契約中に途中解約すると違約金や端末のローン残を支払う必要がある。できれば余計な費用がかからない2年目の契約更新のタイミングで乗り換えるほうがよいだろう。
なお、現在、通話のみのガラケーを使っている人は、残念ながら料金はあまり安くならない。格安SIMで料金が安くなるのは、あくまでも、ネットでWebサイトを見られるスマホを利用している場合に限られるのだ。
■ドコモとLINEモバイルの料金比較
【ドコモの料金】
・「カケホーダイライト(1回5分以内かけ放題・2年契約)」 月額1,700円
・「ベーシックパック(~1GB)」 月額2,900円
・「spモード(ネット接続)」 月額300円
合計=月額4,900円
【LINEモバイルの料金】
・「LINEフリープラン1GB」 月額1,200円
・「1回10分かけ放題」 月額880円
合計=月額2,080円
【1年間の差額】
(ドコモ)(LINEモバイル)(差額)
4,900円/月 - 2,080円/月 = 2,820円×12カ月
つまり! 1年間で3万3,840円もお得!
■格安SIMへの乗り換え手数料
・契約手数料 3,000円
・SIM発行手数料 約400円
・MNP手数料 2,000円~3,000円
合計=5,400円~6,400円
※2年契約の場合、途中解約は違約金や端末ローン残の支払いがかかります