菅内閣総理大臣が就任時から提言を続けていた「携帯電話料金値下げ」。今まで何度も携帯電話料金を下げると大手携帯電話会社が明言することがあったが、実質的な値下げは見られることがなかったため、今回の菅総理の提言には大きな注目が寄せられていた。大手3社が9割ともいわれるシェアを独占し続ける日本の携帯電話産業は、世界的にもかなり異質。そんなおかしな現実を知りながらも利用し続けなければならない現状にあなたも不満を抱えていただろう。そしてついにKDDIとソフトバンクが新規料金プランを発表。しかしそのプランは“見せかけ”だと批判が相次いだ。
批判が相次いだ、KDDIとソフトバンクの苦肉の策とは?
KDDIとソフトバンクは、政府からの携帯電話料金の引き下げ要請を受け、それぞれの格安の「UQモバイル」「ワイモバイル」で割安プランを打ち出した。だが、格安ブランドから主力ブランドへの移行には割引の適用で手数料が実質無料となるというお得感溢れるものになっているのだが、主力ブランドから格安ブランドに移行する場合は、グループ内でも最大1万5,500円(税別)の手数料が発生するのだ。
これでは、いくら格安ブランドが割安プランを持っていたとしても主力ブランドから移行する人は二の足を踏んでしまう可能性があるだろう。
KDDIとソフトバンクの対応に対し、武田良太総務相は「(料金の)高いブランドに囲い込むスキームを堅持している」と批判した。すると、KDDIはグループ内で展開する主力ブランドから格安ブランドに乗り換える再の手数料を2021年年2月以降、撤廃すると発表。ソフトバンクも来春から、Webで手続きする場合は無料にすると公表した。
中途半端な見せかけのプランを出し、それで批判されれば手のひら返しをするような大手携帯会社の対応に、SNSでは未だに怒りの声が収まらない。さらにKDDIは、9日に米アマゾン・ドット・コムの有料プライム会員などを組み合わせた新プランを発表し、「さすがに高すぎる」とSNSで批判を受け、「#au解約」「#さよならau」という言葉がトレンド入りしたほどだ。
見かけ倒しのプランを発表することは、自社のブランドを傷つけることにつながるだろう。利用者はしっかりと動向を見守った方がよさそうだ。
参照元:格安への移行手数料撤廃 auとソフトバンク、批判受け【時事ドットコムニュース】