菅首相が、就任時から提言を続けていたために注目度の高かった携帯電話料金の値下げ。大手キャリア3社が事実上シェアを独占し続ける日本の携帯電話業界は、世界的にもかなり異質なはずだ。その高額な料金プランの見直しを求める声も年々高まり、いよいよ政府が本格的に動き出した。そんな中、KDDIとソフトバンクが新規料金プランを発表したが、見せかけの値下げに利用者はひどく落ち込んだことだろう。そしてついにNTTドコモも新格安プラン「ahamo(アハモ)」を発表。データ通信量が月20ギガバイトの大容量プランを、2,980円(税別)という驚きの低価格を打ち出したことが話題となっている。しかし、一方でKDDI のメインブランドであるauの炎上は止まらなかった……。
今回はau炎上の理由と、auのCMでお馴染みの「三太郎」シリーズについてのニュースと利用者たちの反応に迫りたい。
誰も想像していなかった大炎上
12月9日、まかさその日がauの大炎上の日になるなんて誰も予想だにしていなかっただろう。その日の午前、KDDIは「au新サービス発表会」をネット中継し、au向けの新料金プラン「データMAX 5G with Amazonプライム」を発表した。容量無制限の「データMAX 5G」に、AmazonのAmazonプライムがついてくるプランである。Amazonプライムだけでなく、KDDIとテレビ朝日が共同で運営する「TELASA」もセット化し、料金は9,350円(税別、以下同)。月のデータ通信量が2GB以下の場合、自動的に1,500円割り引かれるのも、従来のデータMAX 5Gと同じ。
しかし、こうしたわけのわからない料金表示、割引後の安い金額だけを大々的に見せるというたちの悪さにSNSでは「#さよならau」などのWordがトレンド入りし大バッシングが起きた。
そんなau大炎上のほとぼりも冷めぬ15日、CMに関する調査を行うCM総合研究所が2020年度(2019年11月度~20年10月度)の「銘柄別CM好感度ランキング」を発表。期間内に東京キー5局でCMを放送した全6631作品のうち、「三太郎」シリーズが大ヒットしているauが6連覇を達成した。
2015年にスタートしたこのCMは、松田翔太が桃太郎、桐谷健太が浦島太郎、濱田岳が金太郎を演じ大好評であった。さらに、キャストが段々増えていくことで年々注目が集まっていた。
だが、タイミングが悪かったようで、SNSでは「あんなCMにお金を落とすなら携帯料金下げればいいのに」という手厳しい声が多数あった……。三太郎で好感度を上げても会社が評判を下げては本末転倒だろう。今後のauの行く先には鬼が待っていないといいのだが…。
参照元:2020年度CM好感度はauが6連覇 ゼスプリが初の3位、木村拓哉起用のマック&日産も上昇【ORICON NEWS】
※サムネイル画像(Image:au.com)