政府の値下げ政策を受けて、携帯キャリア各社の新プラン発表が相次ぐ。特に大きなインパクトを残したのが「NTTドコモ」が発表した「ahamo(アハモ)」ではないだろうか。他社も黙っているわけにいかず追随する形でソフトバンクが同規模の大型割引プランを発表した。
しかしソフトバンクの今回の新プラン、実は「分かりづらい」という声が消費者から多数上がっている。ドコモを始め今回各社が発表した新プランが分かりづらいと言われる理由について考えていく。
オンライン限定が新プランのトレンド?KDDIの発表が待たれる
菅内閣総理大臣による携帯料金の値下げ政策。大手キャリアの「KDDI」と「ソフトバンク」が対応して発表したプランが「サブブランドの微妙な値下げ」ということもあり、期待していた消費者は落胆した。その中でNTTドコモが12月に発表したahamoは大容量かつ破格の料金設定で大きな話題となった。
ソフトバンクでは、値下げで先行するNTTドコモに対応する形で、データ通信容量20GB・月額2980円の新たな携帯電話料金プランを発表した。容量・金額ともにahamoに合わせる形となり、対抗意識が感じられる。また、どちらもオンラインでの申し込み限定という共通点も興味深い。店頭でのサービスがキャリア各社にとって大きな負担となっているのではないだろうか。
注目したいのは、今回のサービスが傘下の格安スマートフォン会社「LINEモバイル」を吸収合併したうえで、立ち上がる「新たなブランド」となるところだ。NTTドコモのahamoも別ブランドとなっている所を考えると今後の各社のプランは別ブランドの立ち上げがトレンドになっていくのではないだろうか。
ソフトバンクに関しては、本家サービスに加えて既にサブブランドとして、「Y!mobile」を抱えている。正直ここまでブランドを立ち上げられても消費者としては分かりにくい。素直にソフトバンクブランドで「最安!」、「破格!」といったプランを発表するということはできないのだろうか。「何らかの不透明さがあるのでは?」と疑念を抱いてしまっても仕方がない値下げ戦略だと言えるだろう。
ここまでブランドを分ける意味は何なのだろうか。価格によるユーザーの住み分けならばY!mobileが既に存在している。こうなってくるとY!mobileの存在意義は何なのか。最後に残されたKDDIもこの流れに乗って「ブランドが乱立」のような事態は避けてほしい。
参照元:ソフトバンク値下げ追随 20ギガ2980円―プラン乱立で分かりにくく【時事ドットコムニュース】
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