ドコモのイメージ戦略勝ち? ユーザーから好意的に受け入れられるマジックの正体

NTTドコモが、現行プランの一新を発表した。大幅な値引き戦略に多くのユーザーは、今回の発表を好意的に受け止めているようだ。しかしこの値引き、よくよく条件をしっかりと確認してみると…。
今回は現在勢いに乗るドコモの値引き戦略と、そこに隠されたブランディングのうまさについて迫っていく。

他社に倣ったプラン内容ながら、ユーザーファーストの姿勢を打ち出す

(Image:pisaphotography / Shutterstock.com)

ドコモの新プランが好評だ

 NTTドコモは現行の料金プランを一新すると発表した。大容量プラン「5Gギガホ」を「5Gギガホ プレミア」に、「ギガホ」を「ギガホ プレミア」に改めると説明した。プランの内容としては、「5Gと4Gでの差額が100円」「データ無制限」と他社プランと足並みをそろえる内容となったが、使用データ容量3GB未満の月は1,500円引きという「使用したGBによって大きく値引き」という面はユーザーにとって嬉しい内容。消費者のことを深く考えて料金設定をしていることが見て取れる。
 加えて今回大きく評価された点が、条件次第では現行プランから大幅な値引きを受けられるという点ではないだろうか。サブブランド「ahamo」の発表から新しい話題を投入するたびにドコモの評価は上がっているように感じられる。

(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)

3大キャリアの命運がくっきりと分かれたのかもしれない

 しかし、今回のこの値下げプラン、基本料金も少額は下がるものの、最大の割引を受けるには「ドコモ光」や「家族割」との併用が必須の模様。最大限恩恵を受けるのは少々難しいかもしれないことが分かった。
 従来であればこのようなプランの発表は「見せかけの割引だ!」と言われてもしかたない。事実、政府の値下げ要請を受けて先行して新プランを発表したKDDIは大きな批判を集めた。にも関わらず今回のドコモの発表が、比較的友好的に受け入れられているのはなぜだろうか。それは、目玉プランとしてahamoの発表を先に行っていたからではないだろうか。撒き餌のように本命の格安プランを打ち出すことで、消費者に心理的安心を与えられたことが勝敗を分けたのではないだろうか。

 ahamoの投入により「ドコモ=安い」というイメージを消費者に植え付けられたならば、ドコモの戦略は大成功と言えるだろう。消費者の目のハードルは今大きく下がっている。このチャンスを飛躍につなげることができるか。今後の値下げ競争の結末を見逃すな。

参照元:攻めるドコモ 「ドコモ光」契約中なら大容量プランが大幅値下げ【BCN+R

※サムネイル画像(Image:nttdocomo.co.jp)

オトナライフ編集部
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