アメリカのApple社が2020年10~12月期に世界で出荷したスマートフォンの台数が、四半期の台数として過去最高を更新した。2020年秋に相次ぎリリースされたiPhone初の5G対応の「iPhone12」シリーズが爆発的なペースで売れ続けていることがその理由だ。2020年は新型コロナウイルス流行の影響でスマートフォン業界も少なからず打撃を受けたが、iPhone12シリーズの登場が、業界全体を最活性化させる起爆剤となるかもしれない。
さらにアップルは2021年から2022年にかけてiPhoneを大きく進化させる動きを見せている。今後もスマートフォン業界の中心となりえる、iPhoneの今後の動きに注目したい。
iPhoneの売上も過去最高!時期モデルは折りたたみ式?
1月27日にAppleが発表した2020年10月〜12月期の決算は、売上高は約11兆6,200億円で、四半期として過去最高、そのうちiPhoneの売上高は約6兆8,400億円を占め、こちらも過去最高を更新となっている。相次ぎリリースされた5G対応の新シリーズiPhone12は機能やデザインの異なる4機種が発売され、年末から引き続き2021年頭でも好調な売上だという。
そんなiPhoneの次なる動きとして現在噂されているのが「折りたたみiPhone」だ。以前から「折りたたみ式のiPhoneが近いうちに登場する」と予想されていたが、2022年に発売される可能性が高いと、台湾の電子部品業界情報誌・DigTimesやイスラエルの情報サイト・The Verifierなど世界の複数のソースが次々と伝えており、ユーザーの期待も高まっている。
折りたたみ型スマートフォンとしては、サムスンがすでに2019年に発売を開始、好評を得ていて、2021年にはさらに多くのモデルを投入すると予想されている。その市場にiPhoneが乗り込めば、新たなステージでのスマホ顧客争奪の競争が激化することだろう。
またAppleは個人情報保護に関して明確な方針を打ち出したことでも注目を集めている。1月28日にデータ追跡に関するレポート「A Day in the Life of Your Data」を公開、iOS 14・iPadOS 14の次のベータ版に「App Tracking Transparency」を組み入れる計画を明らかにした。これはアプリが、Apple以外のアプリやサービスにわたってユーザーデータを追跡する場合、事前にデータ追跡の許可をユーザーから得るように義務づけるもの。これにより、知らぬ間に自分の位置情報などの個人情報が他サイトなどに活用されてしまうことが防げるようになる。
さらにこのAppleの方針に対して、Googleも同意を表明、Appleのガイドラインに従うと公表している。個人情報保護の観点でもAppleが先導役となり、世界が大きく進化しそうである。
スティーブ・ジョブズの時代からプライバシー保護には力を入れてきたApple。その想いは受け継がれ新型のiPhoneに反映されていく。新たな機能やデザイン面だけでなく、安全性の面からも引き続き、iPhoneは世界から注目されることだろう。
参照元:アップル、スマホ出荷台数で世界1位に【JB press】
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