楽天モバイルの勢いが止まらない。とある調査で専用機種「Rakuten Hand」「Rakuten Mini」が、実売台数ランキングのワンツーを飾ったのだ。2020年末頃から始まったスマホ料金の新プラン合戦でも、既存の3大キャリアが似たり寄ったりのプランを出す中で独自路線を貫く「1GBまで0円」という衝撃的な従量制を取り入れたことで大きな注目を集めた楽天モバイル。
今回は、2021年にさらなる飛躍を遂げる気配が濃厚な楽天モバイルのさまざまなことについてご紹介していきたい。
楽天モバイルのオリジナル機種が爆発的売れ行き!
2月1~7日のSIMフリーAndroidスマートフォン実売台数をまとめた「BCNランキング」によると、1位・Rakuten Hand、2位がRakuten Mini、3位にはシャープの「AQUOS sense4 lite SH-RM15」が並ぶ結果となった。スマホ全体に枠を広げたランキングでも、Rakuten HandはiPhone勢を抑えて1位を獲得。Rakuten Miniも6位に入る健闘ぶりを見せている。
その影響もあって現在楽天モバイル公式HPでは、Rakuten Handは入荷待ちで注文不能に。販売再開のめどは「3月中旬以降」と案内が表記されている。Rakuten Miniも注文は可能なものの現在入荷待ちの状態となっている。(どちらも2月15日13時時点) これはまさに楽天モバイルユーザーの急増を示していると言ってもよさそうだ。
ユーザー数が伸びた要因はやはり「Rakuten UN-LIMIT VI」の発表だろう。2020年のスマホキャリア参入当初から実施していた「1年間無料」も十分驚きに値するのだが、それはあくまで期間限定の話だった。しかしUN-LIMIT VIでは「1GBまで0円」という“常識をひっくり返す”恒常プランが登場。世間を大いにざわつかせた。
また2月に行われた楽天の決算発表では、会長兼社長の三木谷浩史氏が楽天モバイルについて「4位にとどまるつもりはない」と宣言。UN-LIMIT VI発表以降に申込数が増加したことや現在基地局の拡大が急加速している事実を挙げて、既存の3大キャリアを追い抜いていく姿勢を鮮明にした。
その意識が強烈に伝わってくるのがUN-LIMIT VIのプラン設計だろう。ドコモが新プラン「ahamo」を発表して以降加速度的に進む新プランの値下げ合戦だが、ユーザーが好みのオプションを選択できる“トッピング”や“LINEでのギガ消費無し”などで差別化を図ってはいるものの、実はどれも基本的には大差ない。「ユーザーの使い方に適したキャリアを選びましょう」といった雰囲気だ。
しかし楽天モバイルは“使ったデータ分だけ支払う”従量制のプランを設定している。1GB・3GB・20GBと設定された通信量を超えると料金が増加するシステムで、1GBまでなら0円という思い切った料金設定だ。明確な差別化をしつつおトクさを前面に押し出すことで3大キャリアの既存ユーザーの獲得を目指しているのだろう。
はたしてこの楽天モバイルの狙いは成功することができるのだろうか。キャリア4社のシェア争いの成果が見えてくる3月以降を楽しみに待ちたい。
参照元:今売れてるSIMフリーAndroidスマホTOP10、楽天モバイルオリジナル機種が1位・2位を独占【BCN+R】