スマホは自在に伸び縮みする時代へ。世界最大級のモバイル関連機器の見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)上海2021」が2月23日からの3日間、中国上海で開催された。「触れない」ワイヤレス充電器や折りたたみスマホなど、さまざまな最新技術が披露されるなかで一際注目を集めたのが、ディスプレイが自在に伸縮する伸びるスマホ、「ローラブルスマホ」だった。
現在アップルが折りたたみiPhoneを開発中、などと噂されているが、それよりも前にもしかしたらさらに次世代のスマホが発売されることになるかもしれない?
伸びるスマホ「ローラブルスマホ」が主流になる?
その驚きの新技術を披露したのはOPPOという中国のスマホメーカー。日本ではまだそれほど知名度は高くないが、近年世界のスマホシェアのベスト5位に食い込む、今勢いのある大手企業だ。
話題となったのは巻取り式のコンセプトスマホ「OPPO X 2021」。6.7インチから最大7.4インチまで自在に調整ができる伸縮ディスプレイを搭載、指でこするとモーターでディスプレイが伸び縮みする、というもの。ディスプレイを巻き取り伸縮することから「ローラブルスマホ」と称される。今、次世代スマホとして注目を集めている折りたたみできる「フォルダブルスマホ」に比べ、折り目がない分スマートな印象だ。
実はこの「ローラブルスマホ」、韓国のLGも開発中で2021年1月に「LG Rollable」という名の伸びるスマホの動画を公開している。どうやら複数の企業が現在こぞって開発を進めているようである。OPPOもLGもまだ販売の予定は明かしていないが、早ければ2021年中に発売されることもあるかもしれない。
かつては電話機能のみだった、携帯電話。現在のスマホでは電話としての機能よりも、SNSやインターネット検索、動画視聴などさまざまな役割を担うようになり、目覚ましい進化を遂げてきた。そのなかで、より大画面で、かつ持ち運ぶ携帯性を損なわないもの、を求める声が大きくなってきているのだろう。そんなニーズに応えるのが、折りたたみできるフォルダブルスマホであり、伸縮可能なローラブルスマホなのだ。
今後、そういった携帯性に優れた大画面スマホが主流となってくる可能性は大いに考えられる。そうすると存在を脅かされてくるのは、大画面だが携帯性が劣るiPadなどのタブレットだ。それともPCの代用品として需要が高まっていくのだろうか。今後もスマホを中心としたモバイル機器の進化、生き残り競争は加速する一方だろう。
参照元:驚異の“伸びる”スマホ登場 1年ぶり開催の見本市【テレビ朝日】
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