中国の通信機器大手・ファーウェイ(HUAWEI)は2月22日、新しいビジネス向け5Gソリューション「5GtoB Solution」を発表した。5GtoB Solutionでは、ファーウェイが5Gインフラの構築から担当するといい、ゼロからスタートする企業でも容易に導入できることが予測される。コロナ禍で急速なデジタル化が求められている現代に非常にマッチしたソリューションであることは確実で、今後日本に上陸してきた際にも多くの企業が興味を示すことになりそうだ。
今回は、5Gで進むデジタル化についてお伝えしていきたい。
ファーウェイが進める5Gの世界的普及
5Gとは、現在世界的に普及が進められている新たな通信規格で、日本でも2020年から各スマホキャリアが都心部を中心に普及を進めている。5Gの特性は「高速・大容量」「低遅延」「多数端末接続」とされ、リアルタイムで大量のデータを送受信できることからスポーツやコンサート等の映像を思い思いの視点から楽しんだり、自動車の自動運転技術の実現にも寄与するとされている。一方でこれまでの4Gの基地局では5Gを利用することができないため、現在キャリア各社が基地局のアップグレードを進めている最中だ。
そんな5G環境が未発達の日本だが、ファーウェイの提供する5GtoB Solutionでは「5GtoB Network」「5GtoB NaaS」「5GtoB App Engine」「5GtoB Marketplace」という4つの項目があり、5GtoB Networkではファーウェイ自ら顧客となった企業に5Gインフラを構築・保守・最適化するという。加えて「販売から運用、サービスまでを網羅するワンストップの環境を提供」するため、まさに5Gの普及が進んでいない日本では重宝されそうなソリューションだと言えるだろう。
ファーウェイといえば、近年日本でもスマートフォンの機種が多く発売されるようになってきたことをご存知の方もいるだろう。日本市場への参入はスマホメーカーとしては後発ながら、“高性能なのにリーズナブル”という強みを武器にシェアを拡大している。そんな“いちスマホメーカー”というイメージとは裏腹に、5GtoB Solutionのような次世代のデジタルインフラサービスをまとめて扱うほどの世界でも屈指の技術力を有しているのだ。現在も、製造・医療・金融・輸送といった多彩な業界でパートナー各社とともに5Gのアプリケーションを開発してきた実績を誇る。
ファーウェイは今後も5GtoB Solutionのリリースに留まらず、「技術」「製品」「アプリケーション」の3分野で5Gイノベーションを進めていくという。ビジネスシーンの商材は当然のこと、スマホをはじめとした消費者にとって身近な製品も多数登場してくることだろう。
近年はとくに欧米でファーウェイ製品の導入の是非が議論されていることは間違いない。しかし私たちの身の回りで便利な製品がかなりお手頃な値段で売られていたら、思わず一度は手に取ってみたくなりそうだ。
参照元:Huaweiが法人向け5Gに本腰、MWC Shanghai 2021で気炎を上げる【日経クロステック】