楽天モバイルは自前通信エリアを拡大したと3月5日に発表。携帯電話、スマートフォン業界は、今やドコモ、au、ソフトバンクといった大手3社をはじめ楽天モバイルなども加わり、熾烈なシェア争いを繰り広げている状況。そんな中で、思い切ったプランなどを次々と発表した楽天モバイルはまさに注目の的だったと言えよう。そんな楽天モバイルの懸念点とも言えるポイントは、対応エリアの少なさと取り沙汰されることも多かった中で、発表された今回の自前エリア拡大。今後の展望について追いたいと思う。
楽天モバイル、300万回線突破
楽天モバイルといえば、上述の通り新プランなどを発表し、1年間無料キャンペーンなどを打ちだしたことでも、多くの注目を集めた。そんな楽天には応募申し込みが殺到したりと何かとニュースになってはいたが、懸念点として挙げられるのは常に大手3社に比べ対応エリアが心もとないということだった。楽天モバイルとしても、その点については早くから危惧していたのか、これまでも基地局設置を当初からかなり前倒ししたり、設備の設置密度を高めたりと、積極的に投資してきているよう。
そんな楽天モバイルだが、3月9日にキャリアサービス「Rakuten UN-LIMIT」の契約申し込み数が300万回線を突破したということも発表。なお、プラン料金が1年間無料になるキャンペーンは4月7日に受付を終了するとのことだ。契約が加速したのは、やはり21年1月29日に、新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表して以降の申し込みだ。それ以降契約数は急増し、3月9日、当初1年間無料キャンペーンの対象人数であった300万人にあっという間に到達した。
今後はRakuten UN-LIMIT VIとして、楽天モバイルが提供する「Rakuten UN-LIMIT V」をアップグレードした料金プランとして4月1日から提供される予定だ。内訳としては、月額設定は1GBまでが無料、1GB超え~3GB以下が980円、3GB超え~20GB以下が1,980円。20GB超え~無制限が2,980円になるとのこと。既存のRakuten UN-LIMIT Vユーザーは、4月1日から自動的にアップグレードするとのことで、楽天のユーザーそれぞれに焦点を当ててきた今回のプランにも注目が集まっている。
楽天モバイルと言えば、楽天グループ全体でもかなりの投資比率を占めているのでは、とも言われる事業。楽天経済圏の中でもとくに注目されている事業であり、楽天カードのポイント倍率等の変更があったのは、楽天モバイルへの投資が理由なのではという話が出たこともあった。楽天経済圏にとって、モバイル事業での優位を手にできることはかなり大きいため力を入れているということだと思うが、今回の自前通信エリアの拡大などで、急ピッチで通信問題が完成すれば、各経済圏への影響も必須かもしれない。
楽天カードの一件で、楽天経済圏脱退を考える人もいる中で、今回の通信エリア拡大で良い評判も拡大していけるか。楽天経済圏でも重要な位置にいる楽天モバイルの今後の施策に注目が集まる。
参照元:楽天モバイル 通信エリア【楽天モバイル】
※サムネイル画像(Image:corp.mobile.rakuten.co.jp)