ソフトバンクが、世界初の画面折りたたみ式PC「ThinkPad X1 Fold」とスマホ「razr 5G」を取り扱うことを発表。モトローラ・モビリティ・ジャパン合同会社、レノボ・ジャパン合同会社から発表されたこの新製品を、ソフトバンクが日本キャリアとして独占で販売するよう。なんといってもこの製品の注目すべき点は、ディスプレイそのものを折り曲げられる「フォルダブル」という特徴。折りたたみスマートフォン等で身近になりつつあるものの、今は見慣れないフォルダブルをソフトバンクが取り扱うことで今後、浸透していくか注目が集まる。今回の独占販売について追っていきたいと思う。
5Gがさらに浸透するか
ThinkPad X1 Foldの特徴を挙げていくとすると、まずは上述した通りフォルダブルというディスプレイを折りたたむことができる仕様、つまり本のようにたためるということだ。フラットに開くと、13.3 型の美しいディスプレイが一面に広がるさまは、新たな PC 体験を実現したハイブリッドテクノロジーだとも言えそう。コンパクトに折りたためるPCは、仕事でも遊びでも使いやすそうと評判だが、特筆すべきところは5Gに対応し、モバイルネットワークを通していつでもインターネットに接続できる点なのかも。いつでも5G回線に対応しているため、外出先でも大画面でパソコン操作できる点はコロナ禍でリモートワークでの就業が求められるようになった中、ユーザにとっては購入を検討するポイントと言えそう。
そんな中、実際に「良いかも」と思った人にとって気になるのがこのパソコンのお値段。ThinkPad X1 Foldの値段は、なんと40万2,480円との発表が。やはり高額でしたと諦めたくもなるが、取り扱うのは何といってもお得なキャンペーンを展開することに長けたソフトバンク。ThinkPad X1 Foldに対して、トクするサポート+を適用可能としている。内訳をみてみると、2年後に端末を返却する前提であれば、半額の20万1,240円で利用が可能なようで、これは少しハードルが下がった、という人も一定数いるかもしれない。
そんなソフトバンクと言えば、今やドコモ、au、楽天モバイルといったキャリア各社と、携帯・スマホ業界でし烈な争いを繰り広げている様相。各社思い切ったプランを打ち出す中で、今回ソフトバンクがPCのThinkPad X1 Fold、スマホのrazr 5Gといったフォルダブルの製品を独占的に取り扱うことは、ライバル会社としてもその動向を注視している状況なのではないだろうか。
もしフォルダブル製品が、使いやすい、先進的、などの需要が独自に広がっていけば、プランの良さ以外でソフトバンクを選ぼうとする動機づけが生まれる可能性もあり、ソフトバンクとしても今回は思い切った賭けに出たのかもしれない。
リモートワークの浸透で、仕事の仕方が個々に変化する中でPCの需要は急増する一方。こうしたニーズをソフトバンクが取り込み、5Gの浸透とともに携帯の契約台数上昇にも繋げることができるか。携帯ショップの商品の1つとして売られるPCが今後の携帯各社の争いにも一石を投じることになるか注目だ。
参照元: 「razr 5G」と「ThinkPad X1 Fold」の独占販売に見る、ソフトバンクのフォルダブル戦略【TECHABLE】
※サムネイル画像(Image:lenovo.com/jp)