「ahamo」乗り換えでd払い口座など、ドコモ系サービスの引継ぎの難しさが浮き彫りに

ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社の展開する新プラン「ahamo」「povo」「LINEMO」が続々とサービスを開始している。ユーザーとしてみれば待ちに待ったサービスのスタートということもあり、初日から多くの人々がキャリアを移動しはじめている模様だ。
今回はとくに注目を集めていたドコモ「ahamo」について、サービス開始で発覚した移動時の注意点や、そこから見える普及への課題について考えていきたい。

サービス初日は各社混乱…

携帯キャリア移動を検討していますか?

 2020年の末頃から何かと話題となっている携帯電話料金の値下げに対するニュース。ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社からも、ahamo、povo、LINEMOといった新たなプランが発表され大きな注目を集めている。
 4月を迎えて、いよいよ各社のサービスが実際に始動。先行して、サービスを開始したソフトバンクのLINEMOではサービスを受ける回線の電話番号以外に、もう1つ別の電話番号を用意しなければならないことが判明して、初日から多くのユーザーが不満を感じていた。ソフトバンクとしては即対策を投じたものの、各社は新サービスを開始する難しさを痛感しただろう。

(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)

ahamoは順調にユーザーを増やすことができるのか

 そんななか先日、満を持してサービス開始したドコモのahamoにおいても、ユーザーの声から契約での注意すべき点が浮かび上がってきた。それがドコモ系サービスの引継ぎの難しさだ。いま一部で話題となっているものの1つは、ドコモの通信サービスを契約しておらずかつ「ドコモ口座/d払い口座」を利用していたユーザーがahamoを契約すると、ドコモ口座/d払い口座が解約されてしまうようだ。ahamoの申し込みと同時にdポイントカード利用者情報がahamo回線の利用者情報に更新されることによって、この問題が生まれている模様。ドコモとしては、従来の口座に残高が残っている場合は、返還すると発表しているものの、利用履歴が引き継がれないばかりか、銀行口座を再度設定する手間が生まれるなど、該当ユーザーは煩わしさを感じているだろう。
 近年「楽天経済圏」をはじめ“経済圏”という言葉が話題になっているように、利用サービスを一社にまとめることでポイントをお得に運用するユーザーは増加している。ドコモとしてもd払いや「dマーケット」などの各種サービスを充実させることで、経済圏を形成してユーザーの囲い込みに注力している。ahamoに関しても、他社からの乗り換えは即ちドコモ経済圏への加入だと考えているユーザーも多いはずだ。それだけに今回の煩わしさは、ドコモ経済圏への新規参入の意欲に水を差すことになるかもしれない。

 現代の経済活動において各社のポイント制度は、もはやサービスに付属する“おまけ”ではなく必須の構成要素のひとつとなってきている。ユーザーのサービス選択の重要な部分を占めているものといっても過言ではないだろう。サービス開始当初から「アカウントの移動はイマイチ」というイメージをもたれることは、実は取り返しのつかない悪手となるかもしれない。

参照元:ドコモ回線なしの「d払い口座」、ahamoなどの契約で解約扱いに――残高は約1週間で移行可【ケータイ Watch

オトナライフ編集部
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