いったいドコモ「ahamo」は誰向けのプラン? 20GBまで使いきれない人続出?

ドコモの新料金プラン「ahamo」の提供がスタートしてから1カ月余り。実際に契約したユーザーからの声が徐々に集まってきた。メインブランドに比べて安価でシンプルな料金プランに対し、携帯料金が大幅に安くなったと喜びの声が上がる一方、「20GBが使いきれない」「10GBプラン切望」との意見もあるようだ。当初はオンラインでの手続きが必要だったものの、4月から全国のドコモショップで対面での有料サポートが開始されたことで想定していたユーザー層以外の関心も高まっているが、格安SIMも含めて買い替えや乗り換えを検討しているユーザーから見るとahamoはアリなのか?特徴を踏まえて考察してみた。

「20GBまで2,970円」だけど使いきれない人続出

(Image:ahamo.com)

約60%の人が通信量3GB未満という利用率を考えると、20GBはどう考えても余るのは当然!

 ahamoの特徴をおさらいすると、料金は2,700円(税込2,970円)の1プランのみ。これまで複雑で選びにくかった携帯電話の料金体系だが、選択肢がない分わかりやすい。データ容量は20GBだが、容量を超過した場合は1GB/550円で追加購入できる。国内通話料金は1回につき5分無料、月額1,100円の追加料金で完全かけ放題にできる。海外でのデータ通信はプランのデータ容量(20GB)に含まれており、追加料金は不要だ。
 また、安価な代わりにオンラインでの手続きのみ……だったがドコモショップでの有料対面サポートが始まったため、「有料サポート受けなきゃいけない時点でahamo不適合」「本末転倒な気がする」などの声が。ただ、チャット対応だったサポートはアクセスが殺到し、つながりにくい状態が続いたようで、オンラインで手続きを終わらせようと考えていたユーザーも対面サポートを申し込むケースがあった。また、ドコモと契約中のユーザーは番号ポータビリティー(MNP)の手続きや手数料はなしでプラン変更ができるため、機種変更を考えていたユーザーが回線契約と同時に端末購入したパターンも少なくないようだ。

外出先でケータイからビデオチャットという状況は、現況を考えると起こりにくい?

 では、ahamoを利用すべき人とはどんな人だろうか?結論からいうと、「通話やメールはLINE中心で、スマホの利用はSNSやネット検索が多く、動画視聴はたまにする程度、回線が常に安定していてほしい人」だ。しかし、家や職場ではWi-Fi接続するという人はおそらく20GBも必要ない。月々のデータ使用量を確認してみてほしいが、たいてい10GBに収まっているのではないだろうか。そういう人は格安SIMの方が断然安いため、ahamo利用者として想定されるのは「移動時や出先で大容量のデータ通信をちょくちょくする人」ということになる。自宅ではない場所でテレワークやビデオ会議をする人、移動時間中に動画閲覧などを多く行う人などがそれにあたるが、その数はそれほど多くないと推察される。格安SIMと比較してahamoがアドバンテージをとれるポイントといえば、回線品質ぐらいではなかろうか。

 たしかにahamoが当初から想定していると公言する若者ユーザーは、前述の利用傾向に当てはまる人も比較的多いかもしれない。しかし若者であっても、ちょっとネットの知識に明るくWi-Fi接続等を駆使してデータ使用量を抑える使い方ができている人であればその限りではない。
 いずれにせよ、ahamoへ移行したはいいが20GBを持て余すことに気づいたユーザーは、そのうち格安スマホへ移行しはじめるのではないか。そうなった時、ドコモはさらに安価な低容量プランを提供しはじめるかもしれないが、料金体系が複雑になってしまっては本末転倒である。一刻も早く、本当の意味でのユーザー目線のサービス提供が望まれる。

参考元:携帯新プラン、サービス開始から1カ月でユーザーの反応は… NTTドコモ「ahamo」編【iZa(イザ)】

※サムネイル画像(Image:ahamo.com)

オトナライフ編集部
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