アメリカのアップルが現地時間5月3日に公開したiOS 14.5.1がアップルファンの間で「iPhoneユーザーはすぐにアップデートすべき」と、話題となっている。元々その一挙手一投足が世界中から注目される存在でもあるアップルだが、今回は新たなOSをリリースして1週間でそのOSに修正を施したバージョンが出てきたのだ。そこまで急を要するアップデートとは、いったい何だったのだろうか。今回は、iOS 14.5.1のあれこれについてお伝えしていきたい。
iPhoneユーザーの間でアップデートすべきというiOS 14.5.1とは
今回アップルがアップデートしたiOS 14.5.1は、4月26日に公開されたiOS 14.5の修正版だ。わずか1週間で次のバージョンが公開された理由には、14.5.1では「14.5に存在していた2つの脆弱性」の修正が施されているからのようだ。どちらの脆弱性もiPhoneが悪意あるハッカーに乗っ取られてしまう可能性があるという。そのためiPhoneユーザーの間では「すぐにアップデートしないと危険」ということが叫ばれているのだ。
また設定画面にある「Appからのトラッキング要求を許可」を無効にしていたユーザーが有効に切り替えても正常に機能しない、という不具合も修正されている。アップルは14.5のリリースとともに、アプリによるiPhoneユーザーの個人情報収集に大きな制約をかけている。今回修正された部分も、個人情報収集の許可に関する内容なだけに素早い対応が求められたのかもしれない。
脆弱性の存在をめぐる、悪意あるハッカーと開発側の対策はイタチごっこだ。新たなソフトウェアがリリースされると、悪意あるハッカーはすぐに解析し突破できる脆弱性を探し出し悪用する。その悪用によって開発側が脆弱性の存在を知り、その対策に当たっている。そうした「脆弱性の存在が判明してから対策のアップデートが公開されるまでの間」を狙った“ゼロデイ攻撃”と呼ばれる悪意あるハッカーの攻撃があるからこそ、アップルやそのファンたちは被害者を減らすためにすぐにアップデートすることを呼び掛けているのだ。
今回のiOSをはじめ、新たなバージョンが公開されると自動でアップデート対応してくれるソフトウェアも少なくない。しかしiPhoneも手動でのアップデートに切り替える機能があったり、中には手動でないとアップデートされないタイプのソフトウェアも存在している。そうしたソフトウェア・デバイスを利用しているユーザーは、とくにセキュリティに対して高いアンテナを持っていることが求められるだろう。
この記事を読んでいるiPhoneユーザーは、現在のiOSのバージョンをあたらめて確認してみよう。それがセキュリティ対策の第一歩だ。
参照元:今すぐiOS 14.5.1にアプデしたほうがいいよ!【GIZMODO】
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