楽天グループの社長を務める三木谷浩史氏が、楽天モバイルで「Apple Watch」をはじめとしたiPhoneの周辺機器の取扱いへの意欲を示した。楽天モバイルといえば4月30日からiPhoneの取扱いを開始したばかりだが、三木谷氏はさらに先を見据えているようだ。今回は、実現すれば競争力をさらに高めることになるであろう、楽天モバイルの描くアップルとのシナジーについてお伝えしていきたい。
三木谷氏、楽天モバイルのApple Watch取扱いに言及
楽天グループ・三木谷氏は5月13日、2021年3月期の決算説明会に登場。楽天モバイルでiPhoneの取扱いをスタートさせたことについて、「順調に推移している」とコメントした。加えてiPhoneだけでなく、Apple Watchや各種アクセサリなど周辺機器も今後楽天モバイルで取り扱えるようにしていきたいと展望を語った。
Apple Watchは、現在も楽天モバイルで取り扱っているアップルの純正アクセサリは「AirPods Pro」や「AirTag」などと並ぶ、iPhoneの主要アクセサリのひとつだ。iOS 14.5となってからはApple Watchと連動させてマスク姿のままiPhoneのロック解除が可能になるなど、もはやiPhoneユーザーにとって無くてはならないものになりつつある。
そんな存在感を増し続けているデバイスを、やり手の三木谷氏が放っておくわけがないのだった。まだ「取扱いを強化していこうと思う」と語るに留めているが、すでに水面下ではApple Watch取扱いに向けて強力に動き出していてもおかしくはないだろう。
ご存知の通りiPhoneは日本でも多くのファンを獲得している。一時期は70%とも言われていた国内シェアは少し落ち着いてはいるのだが、今回の会見で三木谷氏も「日本のモバイルユーザーの50%がiPhoneを使っている」と言及するなどその人気は健在だ。
また、iPhoneの周辺機器も、楽天モバイルが扱っている種類意外にも多彩なラインナップが揃っている。スマートスピーカーの「HomePod mini」やBluetoothのワイヤレスヘッドホン、さらにはiPhone・iPadと同期させて計測データを管理できる体重計など、iPhoneのある暮らしをさらに豊かにするデバイスが目白押しだ。
iPhoneの周辺機器を充実させることは、iPhoneユーザーの満足度も高まることは間違いない。また「iPhoneにすると便利だから」と、楽天モバイル内でiPhoneへの乗換えを検討するユーザーも現れることだろう。さらにもし他キャリアが扱っていないような周辺機器の取扱いを実現することができれば、ライバルからMNPで移ってくるユーザーが出てくる可能性すら考えられる。
今回のiPhone商戦参入を機に楽天モバイルはどのような進化を遂げていくことになるのだろうか。シェア拡大の大きな武器とできるかにも注目していきたい。
参照元:楽天三木谷氏「Apple Watchも取り扱いたい」――iPhone関連商品拡充の考えを示す【ケータイ Watch】