iPhoneのシェア数が異常すぎる! 世界のトレンドと真逆を行く日本のスマホ事情

世界のスマートフォンは、グーグルの開発するOS・Androidを搭載したAndroidスマホとアップルの開発しているiOSのiPhoneに二分されていることは広く知られている。しかし「Androidスマホが70%以上のシェアを占めている」と聞くと、読者の方々の中にも意外に思う人もいるかもしれない。今回は、そんな日本と世界のスマホシェアの差について、様々なことをお伝えしていきたい。

日本のiPhone人気、世界と一線を画していた

日本の隣の韓国ではAndroidが70%を超えている(アウンコンサルティング調べ)

 コンサルティング業などを展開するアウンコンサルティングは5月25日、「世界40カ国、主要OS・機種シェア状況 【2021年5月】」と題し、世界の40の国と地域を対象とした各国の主要なスマホのOS・機種のシェアの調査結果を発表した。
 それによれば、世界のスマホOSシェアはAndroidが72.2%でトップ。2位はiOSで26.99%となった。この2種で99%以上を占めていることとなり、スマホ市場はこの2巨頭の存在感が絶対的であることがあらためてわかった。また、スマホメーカーの機種シェアでは、1位は韓国・サムスンで28.16%。2位にはアップルで26.99%だった。

 ここで注目したいのはやはりOSのシェアだ。おおまかに言って、世界の4人に3人はAndroidスマホ、iPhoneユーザーは4人に1人という計算だ。しかし日本ではむしろiPhoneのほうが多数派という印象が強い。それもそのはず。シェアを国別に見てみると、iOSが66.00%でAndroidが33.84%と勢力図は完全に逆転。3人に2人がiPhoneユーザーなのだ。

北欧でも局地的にアップル人気が高まっている(アウンコンサルティング調べ)

 世界的には劣勢のiOS・iPhoneだが、前述の日本をはじめアメリカやカナダ・オーストラリア・イギリスといった英語圏の国々では多数派となっていることがわかる。さらにはデンマーク・スウェーデン・ノルウェーといった北欧の国々やスイス、台湾でもAndroidを上回った。
 しかし羅列していくと多そうに感じるが、今回の調査で数字が公開された国と地域は40カ所。大半のところではAndroidスマホのほうがメジャーなのだ。しかもiOSの比率が高い場合でも、シェア50.40%のイギリスや49.43%の台湾(Androidは49.40%)など、非常に拮抗している場合も存在する。アップルのあるアメリカですらiOSの比率は59.17%。日本の66%という圧倒的な数字がむしろ異常なのだ。

 日本では楽天モバイルでもついにiPhoneの取扱いがはじまり、キャリア4社すべてがiPhoneを販売するかたちとなったことは記憶に新しい。iPhoneは日本国内ではシェア拡大のための大切な武器なのだ。
 iPhoneがアップルの技術の粋を結集した優秀なデバイスであることは間違いないのだが、日本のiPhone信仰は世界的にみれば少々異常なレベルと言わざるを得ない。今後も独自のトレンドが先鋭化していくと、ガラケー時代と同様にスマホでも“ガラパゴス化”してしまわないかが心配だ。

出典元:世界40カ国、主要OS・機種シェア状況 【2021年5月】【アウンコンサルティング株式会社

※サムネイル画像(Image:Nebojsa Markovic / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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