多くのiPhoneユーザーが抱いていた疑念は、やはり思い違いではなかった可能性が高まってきた。その疑念とは、iOSの更新後、“バッテリーの持ちが悪くなった”というもの。ネット上でも、このニュースを見たiPhoneユーザーから多くの反応が見られ、その影響の大きさはiPhoneの普及率の高さも示していた。今回は、現在iPhoneで確認されはじめているバッテリーに関する問題についてお伝えしていきたい。
「iOS 14.6のバッテリー消費早い」説、実験により立証される
YouTubeチャンネル「iAppleBytes」が動画上で公開した検証テストによれば、iOS 14.6にアップデートされたiPhoneは、モデルの新旧に関わらず総じて更新前よりバッテリー消費が激しくなっていたという。
具体的には2019年にリリースされた「iPhone 11」では、バッテリー消耗テストの結果がiOS 14.5で5時間45分、iOS 14.5.1で5時間25分だったのに対し、iOS 14.6では5時間17分と短くなったという。また2016年リリースの「iPhone 7」でも、iOS 14.5.1で3時間45分し、iOS 14.6では3時間34分とこちらも短くなっていたことが明かされた。
ネット上ではこれまでも「バッテリー減るのはやすぎる」「アプデしたらバッテリー異常に減るしiPhone発熱凄い」など、iOS 14.6のバッテリー問題についての報告が多数寄せられていた。このニュースはそれらの体感での感想を補強する材料となりそうだ。
そのためニュースを読んだiPhoneユーザーからは、「やっぱそうだよね」「バッテリー減るの早いと思ったら他にもいたんだね」「最近明らかにおかしいと思ってたけど気のせいじゃなかった」といった「自分だけじゃなかった」という安堵感を含んだ声が多く挙がっていた。中には「まだ14.6にはしない方がいいみたいだな」「アプデしようと調べたら…やめとく」と、アップデートを控えることを決断したユーザーも複数現れていた。OSのアップデートは脆弱性の修正である場合も多く、古いOSを使い続けることのリスクも存在するが、バッテリーの消費スピードの悪化とどちらを取るかはユーザーの判断次第と言えるのかもしれない。
近年のiPhoneではバッテリーの大型化が進んでおり、新型iPhone「iPhone 13(仮称)」でも本体が分厚くなりバッテリー容量がアップするというリーク情報も飛び交っている。しかしアップルがいくらハード面でバッテリー容量を増やしても、ソフト面で消費量がアップしてしまっていては元も子もない。当然アップルも、iOS 14.6のバッテリー問題の存在は把握しているであろうから、今後何らかの対策を講じてくる可能性が高い。
今後新たにリリースされるOSではどこまでこの問題が改善されているだろうか。新たなOSのバージョンアップを心して待ちたい。
参照元:iOS 14.6では新旧iPhoneでバッテリーの消耗が激しくなるとのテスト結果【Engadget 日本版】
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