このところ様々な場面で用いられるようになってきた「ドローン(無人航空機)」。手軽に大迫力の空撮ショットが撮れることからテレビ番組などでも広く利用されるようになり、個人で楽しむ愛好家も増えてきたことで家電量販店などでもドローン売り場が設置されるようになるなど、世間に広く浸透してきている。
そして今度は、ドコモが「ドローン向けの新プラン」を打ち出してきた。スマートフォンの新プラン「ahamo」が当たったからと、強気になっている気がしないでもないが…。今回は、ドコモが仕掛けた新たなプランとそれに対する消費者の反応についてお伝えしていきたい。
ドコモ、国内初のドローン向け新プランを発表!
ドコモは7月8日、ドローン向けの新たな料金プラン「LTE上空利用プラン」を同日から提供開始することを発表。価格は月額49,800円(税込)で、上空におけるLTE通信を月間データ容量120GBまで利用することが可能だという。「ドローンを用いて上空でモバイルネットワークを利用することが可能となる料金プランの提供は国内初(2021年7月8日(木)時点、ドコモ調べ)」だといい、そのチャレンジングなプラン設計の斬新さを強くアピールした。
また、契約者がドローンを利用する際に、利用場所や日時、台数、高度などを事前に予約するための「LTE上空利用予約」もセットで提供することで、「同一空域、同一時間に上空でのLTE通信の利用が集中することを防ぐことができる」としている。
これまでドローンは、目視できる範囲での利用しかできず、撮影画像もドローン帰還後に録画を確認するしかできなかったという。しかしこのプランを利用することで、今後は目視外での長距離飛行やリアルタイムのデータ転送も可能になるといい、これまで以上に様々なシーンでのドローンの活躍が期待されるようだ。
ドローン向けプランというドコモの思い切った選択にユーザーからは称賛の声…と思いきや、ネット上ではこのプランに対する懐疑的な反応が相次いでいる。「普通に料金高い」「凄いんだけど、料金がァ…」など、“月49,800円”という価格設定に引いてしまう人々が続出。「個人で契約するにはハードル高そう」と、趣味のレベルでは利用が難しいと指摘する声もあがっていた。
また、「斬新なアイデアだけど、ドローンがそこまで普及するイメージが全く持てない」といったドローン自体が一般的でないことを指摘する意見や、「万が一飛行中にギガを使い切ったら、空撮映像が途切れたり見られなくなったりしそう」などの“ギガ不足”の危険性に言及するユーザーの姿も見られた。
新しいことを始めるのがとても重要であることは間違いない。事実、ドコモが打ち出した携帯料金値下げに応じたahamoも、他社に先んじて発表したことがスマホユーザーからも高く評価されている。
それでも、ドローン向けプランというのは少々思い切りすぎたのではないか、と思ってしまう。ドコモの決断が正しいのか、ユーザーの意見が正しいのか。その答えはプランの普及具合で答え合わせをすることができるだろう。今後の発表を待ちたい。
参照元:ドコモがドローン向け新料金「LTE上空利用プラン」を日本初提供 月額約5万円【engadget】
●日本初のドローン向け新料金プラン「LTE上空利用プラン」(NTTドコモ公式リリース)は→こちら
※サムネイル画像(Image:Piotr Swat / Shutterstock.com)