片手操作ができるコンパクトなiPhoneが欲しいと思っている人のなかには、iPhone 12 miniとiPhone SE(第2世代)のどちらにしたらいいか悩んでいる人も多いことだろう。両機種の価格差は3万3,000円ほどだが、その価格差分の良さがiPhone 12 miniにはあるのだろうか? そこで今回は、iPhone 12 miniとiPhone SE(第2世代)の機能を比較して、どちらを買うべきなのか検証してみたいと思う。
iPhone 12 miniとiPhone SE(第2世代)は何が違う?
2021年8月現在、Apple公式サイトでは高性能機iPhone 12 Proや12、そしてiPhone SE(第2世代)や旧型のiPhone 11などが幅広く販売されている。その中でも「iPhone 12 mini」と「iPhone SE(第2世代)」は、両機種とも片手操作が可能なコンパクトiPhoneなので、どちらにすればいいか悩んでしまうだろう。
まず、iPhone 12 miniは5G対応で最新のA14 Bionicチップを搭載。ディスプレイは5.4インチのOLED(有機EL)でサイズは2,340×1,080(476ppi)となる。本体サイズは131.5×64.2×7.4mmで重さは133g。カメラは12MPのデュアルでセキュキィリティはFaceID(顔認証)を採用している。これに対しiPhone SEは、5Gには非対応でCPUも一世代前のA13 Bionicチップを搭載。ディスプレイは4.7インチの液晶でサイズは1,334×755(326ppi)となる。本体サイズは138.4×67.3×7.3mmで重さは148g。カメラはシングル12MPで、セキュキィリティはTouch ID(指紋認証)を採用している。
両機種の価格差は3万3,000円だが、果たしてそれだけの性能差があるのか? ここでは両機種をじっくり比較してみたいと思う。
外観の違いやボディカラーで比較してみる
まずは外観やボディカラーを確認してみよう。iPhone SEはiPhone 8のデザインを踏襲した丸っこいボディで、カメラはシングルとなっていいる。これに対しiPhone 12 miniは新デザインで、フレーム部が角ばった形になっている。外観上はパッと見でデュアルカメラを搭載した最新モデルであることが分かる。もし、周りの目をが気になる人は、やはり最新モデルのiPhone 12 miniを選んでおいたほうが後悔しないだろう。
本体カラーはiPhone SEがブラック・レッド・ホワイトの3色のになのに対し、iPhone 12 miniはブラック・レッド・ホワイトの3色に加えブルー、グリーン、パープルといったカラフルな色が多数用意されている。明るい色が好みであれば、iPhone 12 miniを選ぶといいだろう。
画面サイズと持ちやすさはiPhone 12 miniのほうが上!
小型iPhoneが欲しい人が重視するのは、片手持ちでの操作性や画面の見やすさだろう。この点において、iPhone SEの横幅が67.3mmなのに対しiPhone 12 miniは64.2mmと3mmほどスリムになっている。これによって、手の小さいユーザーでもiPhone 12 miniのほうがしっかりと握れるメリットがある。本体重量もiPhone SEが148gなのに対しiPhone 12 miniでは133gと軽量化されており、片手で長時間持ち続けるときに差が出てくるはずだ。
また、iPhone 12 miniの画面サイズは5.4型(2,340×1,080・476ppi)の縦長になっており、iPhone SEの4.7型(1,344×750・326ppi)を縦方向に伸ばして解像度を上げている。つまり、本体サイズは小型化されているのに、画面の面積はiPhone 12 miniのほうが大きいのである。当然、画面で表示できる情報量が増えて使い勝手が向上している。ただし、本体を横位置にした場合の動画再生とゲームではiPhone 12 miniとiPhone SEの表示面積に差は出ない。
もちろん、iPhone SEが液晶なのに対しiPhone 12 miniでは有機EL(OLED)を採用しているので、省エネでも発色がよく、写真や動画の再生も美しい。
マスクを付けるコロナ禍では顔認証は不利!?
iPhone 12 miniとiPhone SEではセキュリティ機能に大きな違いがある。まず、iPhone SEは指紋認証の「Touch ID」を採用しているのに対し、iPhone 12 miniは顔認証の「Face ID」が採用されている。
Face IDは、iPhoneのインカメラを見ることで顔が認識される方式だが、意外と手間手間がかかるうえに、コロナ禍でマスクを装着していると顔認証は使えないのだ。その点、Touch IDはホームボタンで指紋を認識してすぐにロック解除されるのが便利である。ただし、iPhone 12 miniは片手でパスコード入力するのも難しくはないので、指紋認証が使えなくてもそこまで困ることはないだろう。
カメラは超広角も使えるiPhone 12 miniのほうが上!
カメラに関しては見た目でもすぐに違いが分かるが、iPhone 12 miniは広角と超広角の12MP(1,200万画素)のデュアルカメラを搭載している。しかも、ナイトモードに対応しているので暗い室内や夜景も美しく撮影できるのが特徴だ。また、超広角は雄大な風景を撮るときに役立つので、iPhoneで風景写真をよく撮る人にはありがたい。ちなみに、iPhone 12 minでは光学2倍ズームも使えるが、2倍ズームはあまり使い道がないので、さほど気にする必要はないかもしれない。
とはいえ、iPhone SEのカメラもシングルながら12MPと高画質なので、日中の屋外であればiPhone 12 miniとの画質差はそこまで感じない。もし、写真撮影にこだわりがないのであれば、iPhone SEのカメラでも十分だだろう。なお、インカメラに関しては、iPhone SEが7MPなのに対しiPhone 12 miniは12MPなので、自撮りが多い人にはiPhone 12 miniのほうがオススメとなる。
バッテリーの持ちはiPhone 12 miniのほうが良好!
iPhoneのバッテリー容量は公表されていないが、バッテリーの持ちに関してはストリーミングビデオ再生の場合、iPhone 12 miniは約10時間、iPhone SEは8時間となっている。やはり省エネのA14 Bionicや有機ELディスプレイを採用するiPhone 12 miniのほうが有利なようだ。
ただし、充電方法は両機種ともさほど変わりがない。有線での充電はどちらもLightningケーブルと別売りのApple純正「20W USB-C電源アダプター」などを使うことで急速充電が可能となっている。この場合は約30分で50%、約1時間50分で100%まで充電できる。
ワイヤレス充電も両機種とも対応しているが、iPhone 12 miniのほうはMagSafe充電器とApple 20W USB-C電源アダプターとの組み合わせで最大12Wのワイヤレス充電が可能となっている。iPhone SEのほうはQiワイヤレス充電器なら最大5W、Apple純正のQiワイヤレス充電器なら最大7.5Wで充電可能だ。
長く使うつもりなら5G対応のiPhone 12 miniがオススメ!
いかがだろうか? iPhone 12 miniとiPhone SEをじっくり比較してみると、ほぼすべての機能でiPhone 12 miniの方が優れていることがお分かりいただけただろう。唯一、iPhone SEが勝っているのはマスク装着時でも指紋認証が利用できることくらい。もちろん、3万3,000円の価格差は大きいので、そこそこの性能で安いiPhone SEに魅力を感じる人も多いと思う。それでも、iPhone 12 miniには3万3,000円分の良さが十分あるし、おそらく満足度はiPhone SEよりも高いと思う。
なお、最後に注意しておきたいのがiPhone 12 miniは高速データ回線「5G」に対応しているのに対し、iPhone SEは5Gに非対応であること。現状ではまだ5Gエリアも少ないし、すぐに恩恵を感じることはないが、大都市在住で長く使うつもりならiPhone 12 miniのほうが将来後悔しないだろう。
参考元:「「iPhone 12 mini」と「iPhone SE」を徹底比較 小型iPhoneはどちらを選べばいい?」【ITmedia Mobile】
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