2021年8月23日、楽天モバイル株式会社は携帯キャリアサービスとMVNOサービスの合計契約数が500万回線を突破したことを発表した。2020年4月に携帯キャリアサービスに本格参入して以降、携帯大手3社に追いつけ追い越せと様々なサービス等を拡充してきた。また、他社と大きく異なる従量制の料金プランも特徴だ。これらが顧客から支持され、結果に結びついたかたちだ。
まずは楽天モバイルについておさらい
楽天モバイルが提供する料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」は、「その月に使った分だけ支払うという仕組み」の柔軟でシンプルな従量制の料金プランだ。頻繁に見かけるCMでも説明している通り、データ利用量が少ないライトユーザーから、データ利用量を気にせず使いたいヘビーユーザーまで、「すべての人に最適なワンプラン」と言えるだろう。
しかも、月間データ利用量が1GB以下だった場合は0円、1GB~3GB以下の場合は980円(税込1,078円)、3GB~20GB以下の場合は1,980円(税込2,178円)、20GB以上は楽天回線エリアではデータ利用量上限なく月額2,980円(税込3,278円)と細かく4段階に別れているため、消費者としては支払う月額料金にムダが無く納得感があるのだろう。
キャリアとしての楽天モバイルの契約数は、2021年3月時点で289万回線、6月時点では約442万回線とされていた。3月から6月で153万回線、6月から8月下旬まででさらに58万回線も契約数が伸ばしており、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
好調の理由とは?
考えられる好調の理由はいくつかある。まず1つ目は先ほど説明した通り、分かりやすく納得感のある従量制料金プランが支持されているからだろう。そして、2つ目に考えられるのは、これまでのオリジナル端末やAndroidスマートフォンに加えて、2021年4月からiPhoneの取り扱いを開始したことも大きいだろう。さらに契約数増加の後押しとなっているのは、4月8日に開始し8月24日現在も行っている通信料を3カ月間無料にするキャンペーン。これがダメ押しとなって契約数が伸びていることは間違いなさそうだ。
一方、他社の“新プラン”の契約数はというと、ドコモの「ahamo」は8月6日に180万回線突破を発表している。KDDIの「povo」も7月の決算会見で「およそ100万」であると明言。さらにサブブランドの「UQモバイル」も好調であると伝えられている。また、ソフトバンクの「LINEMO」は50万回線に満たないことを明かしているものの、サブブランド「ワイモバイル」の契約数は700万と順調な成長ぶりを見せていることを強調している。
これら既存キャリア3社と比較しても、楽天モバイルは2021年の“新プラン合戦”でかなり良い位置に付けていると言えるだろう。
格安スマホ業界では、すでに通信大手3社を射程圏内に捉えている楽天モバイル。今後も、さらなる通信エリア拡大やプラン料金のアップグレード、あっと驚くような新しいサービスの開発など、大いに期待したい。
参考元:楽天モバイル、契約数が500万回線を突破【楽天モバイル】