突然だが、スパイウェアという言葉を聞いたことがあるだろうか。スパイウェアというのは、パソコンやスマホ、タブレットなどのデバイスが標的となり、コンピュータウイルスのように、知らないうちにデバイスにインストロールされているソフトのこと。このソフトが個人情報を盗み出したり、ユーザーの操作に反してデバイスを動作させたりするのだ。
今回は「iPhoneやiPadがスパイウェアに感染しているかを確認する方法」を紹介しよう。
守りが固いアップル製品をものともしない最凶のスパイウェア
スマホやタブレットの中でもiPhoneやiPadは、スパイウェアを簡単にインストールすることはできない仕組みになっているようだ。しかし、「Pegasus」だけは例外とのこと。Pegasusというのは、イスラエルの企業「NSO Group」が開発したモバイル端末用のスパイウェアで、ユーザーが何も動作させなくても起動するため、とても危険とされている。場合によっては、メッセージを受信するだけでスパイウェアがインストールされるようだ。
攻撃者は端末のあらゆるデータを収集でき、攻撃者は通話、写真、電子メールの抽出や、秘密裏にカメラやマイクを有効にすることに加え、メッセージアプリのメッセージも閲覧できるらしい。2016年8月に人件活動家のiPhoneではじめて発見され、10カ国17の諜報機関などの80人以上のジャーナリストが参加した「The Pegasus Project」の調査によって、2021年7月でPegasusの実態が明らかになったようだ。
iPhoneやiPadで、Pegasusの有無を見破る方法
Pegasusが自身のiPhoneやiPadにインストールされているか、実は簡単に調べる方法があるようだ。それは、ソフトウェア開発会社「DigiDNA」が開発した、iTunesで作成したiOSデバイスのバックアップファイルを閲覧、編集できるソフト「iMazing」を使うこと。
Macやその他PCでiMazingをダウンロードしたのち、iPhoneやiPadを接続する。その後、iMazingのアプリを開き、自分のデバイスを選択して、「スパイウェアを検出」を選択する。すると、操作の手順が対話形式で誘導されるため、「次へ」ボタンを3回押して必要なデータをダウンロード。最後に、「分析を始める」ボタンをクリックすると、分析がスタートするとのこと。分析が終了すると、スパイウェアに感染していることなどをレポートとして教えてくれるので、それをチェックするだけだ。
もし、感染していることが分かれば、iMazingのカスタマーにレポートを送ることで、細かく分析してくれるようだ。その後、本当に感染している結果が出た場合、自分や家族が政治活動をしていると、自国が危険にさらされる可能性があるため、直ちにデバイスの電源を切ってSIMカードを取り外すとよいらしい。
近年は、様々な個人情報が狙われる時代。あれもこれもノーガードで情報収集を許していたらどんな危険が迫ってくるかわかったものでもないのだ。こうしたそれぞれの脅威を一つひとつ潰していく方法を知っていくことが、この情報社会を平穏無事に生きていくために最も求められることなのかもしれない。
参照元:iPhoneやiPadがスパイウェアに感染しているか確認する方法【lifehacker】
※サムネイル画像(Image:Arkadiusz Fajer / Shutterstock.com)