iPhoneユーザーにとって、不可欠な存在となりつつあるApple Watch。そのApple Watchが、なんと世界のスマートウォッチ市場で過半数超えとなる52.5%という圧倒的数字をたたき出したことが、調査会社・Strategy Analyticsの調査で明らかになった。
サムスンなど他社を寄せつけない強さと人気の理由とは?そしてApple Watchの未来は、このまま安泰なのだろうか。
もはや時計ではないレベル!?Apple Watchの驚異的な有能ぶり
確かに最近、街ゆく人の手首にApple Watchがついている確率が高くなったと実感する。それもそのはず、Strategy Analyticsによると、Apple Watchの2021年第2四半期の世界出荷台数はなんと950万台!2020年第2四半期の650万台から46%増加したということなので、遭遇率が高いことにも納得である。しかしなぜ、こんなにもApple Watchが支持されるのだろうか。
2021年9月1日現在の最新機種であるApple Watch Series 6は、何といっても健康・フィットネス関連アプリの拡充が大きな目玉だろう。血中酸素ウェルネスアプリは医療用での診断を目的としたものではなく、一般的なフィットネスとウェルネスを目的としたものとはいえ、緑色と赤色のLEDと赤外線LEDが手首の血管を照射して読み取る本格派だ。また、心電図アプリ、高心拍数と低心拍数の通知、不規則な心拍リズムの通知など、健康的な生活を送りたい人にとってはに頼れる存在である。そしてアップル製品ならではの洗練されたデザインと小さな画面でも優れた操作性。iPhoneユーザーなら「買わない理由がない」といっても過言ではないほどだ。これが税込みで47,080円からというから、時間しか教えてくれない中途半端なブランド腕時計を買うならApple Watch、という選択をする人も多いのではないだろうか。
一方、Android民にとってスマートウォッチの期待の星といえば、やはりサムスンだろう。サムスンは業界2位と安定した地位をキープしており、2021年第2四半期は前四半期比で54%の出荷台数増を記録。しかし、市場シェアは11%を占めるに留まり、スマートウォッチ界においては、もはやアップルの敵ではないといった印象だ。業界3位のGarminも同様、市場シェアは8.3%どまりとやや奮わない結果に。
そこで気になるのは、“その他”の市場シェアが28.2%であることだ。その中には、ハイスペック・低コストで最近注目と人気が急上昇しているXiaomi、Oppoなどの“中華ベンダー”も含まれている。スマートフォンだけでなく、スマートウォッチ市場にも中華ベンダーの波がやってくる予兆なのだろうか。
今秋、アップルは、フラットエッジデザインのApple Watch Series 7を新製品発表イベントでお披露目するとみられている。一方でサムスンがグーグルと共同開発した「Wear OS Powered by Samsung」を搭載した新しいスマートウォッチ「Galaxy Watch4」は、8月に発表したばかりなので、今回の集計には反映されていない。
サムスンの底力を見せるか、アップルが新製品でさらに差をつけるのか、中華スマホメーカーのスマートウォッチは“その他”というくくりから独立したものになるのか。ユーザーとしては、今後のスマートウォッチシェアバトルに注目、そして期待したい。
参照元:Apple Watch Series 6は世界で一番人気のスマートウォッチ【iPhone Mania】
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