キャリアよりも料金が安い格安SIMが話題になっています。そのため、自分でも契約してみたいと考える人は多いのではないでしょうか。しかし、格安SIMについて詳細を知らないと契約するのが不安になる人もいるはずです。そこで、この記事では格安SIMのデメリットや注意点などを紹介しましょう。
そもそも格安SIMとは?
格安SIMとはそもそも何なのか基本的な点を解説しましょう。
大手キャリアの通信網を借りて提供されているサービス
格安SIMとは大手キャリアの通信網を借りて提供している通信事業者のことです。格安SIMと契約する際にはどのキャリアの回線を利用するか選べます。そのため、これまでauを使っていた人が格安SIMでもauの回線を利用することは可能です。通信設備を借りているため、格安SIMの事業者はコストをかけずに通信サービスを提供できます。そのため、格安SIMは安い料金を実現できるのです。
格安SIMのメリット
格安SIMには主に下記のようなメリットがあります。
●格安なプランが揃っている
●シンプルでわかりやすいサービスを提供している
●手持ちのスマホにSIMカードを挿してすぐに使える
格安SIMは大手キャリアよりも料金が安いです。自社で回線の設備を用意していないためコストカットができて通信費を安くできます。これまでキャリアスマホを利用して料金の高さが気になっていた人は、格安SIMが適しているでしょう。
また、格安SIMは大手キャリアよりもサービス内容がシンプルでわかりやすいものが多いです。大手キャリアほどプランの数は多くなく、もともと格安料金を実現しているため割引制度の数も少なくなっています。プランの詳細を把握しやすいのがメリットです。格安SIMはSIMカードを手持ちのスマホに挿せばすぐに利用できます。新しくスマホを買う必要がありません。これまで使ってきたスマホを利用してすぐに格安SIMに移行できるのもメリットといえます。
格安SIMのデメリット
格安SIMにはさまざまなデメリットがあります。どういった点がデメリットとなるのか解説しましょう。
通信速度が不安定
大手キャリアの通信網を借りている格安SIMでも通信速度は不安定になりやすいです。あくまでも電波帯域を間借りして使っているからです。そのため、大手キャリアを使っていた頃と比較すると通信速度が遅いと感じることが増えます。特に利用者の多い時間帯だと影響が強いとされているのです。そのため、利用環境によってはストレスが溜まるかもしれません。
ただし、通信速度についてはさまざまな要素が影響を与えます。お住いの地域や利用環境などにも影響するのです。格安SIMであってもキャリアによっては通信速度が優れているものもあります。また、現在のスマートフォンの通信速度は大手キャリアではかなり高速になっているため、格安SIMで多少速度が落ちたとしても普通の用途ではそれほど支障は出ないでしょう。
キャリアの提供するサービスを使えなくなる
これまで大手キャリアで利用していたサービスは基本的に格安SIMへ移行することで利用できなくなると考えましょう。たとえば、キャリアメールのサービスも基本的に格安SIMでは用意されていないことが多いです。他にもそれぞれの大手キャリアごとに独自のサービスを提供していることが多いですが、それらは格安SIMでは利用できなくなります。格安SIMは提供するサービスを最小限のものにすることで料金を安くしているのが特徴です。そのため、これまで便利に利用していたキャリアサービスが使えなくなる可能性をきちんと意識しましょう。
購入できる端末が少なくなる
格安SIMでも大手キャリアと同様に契約の際に端末を購入することは可能です。しかし、格安SIMの場合は大手キャリアと比較すると用意されている端末の種類はあまり多くありません。最低限のラインナップしか揃っておらず、特に最新端末は取り扱っていないことが多いのです。大手キャリアの場合は最新端末を購入できるのがサービスのメリットの1つとなっているのですが、格安SIMではそれがなくなる点を理解しておきましょう。
たとえば、最新のiPhoneを利用したいと思っても、格安SIMで取扱いがない場合があります。また、取り扱っていても確保している台数が少なくてあっという間に注文できなくなることもあるのです。
支払い方法がクレジットカードのみのサービスが多い
大手キャリアの場合は豊富な支払い方法を用意しているケースが多いのですが、格安SIMの場合は基本的にクレジットカード払いしか認めていないケースがよくあります。大手キャリアのように口座振替やデビットカードなどで支払えることは少ないのです。基本的に格安SIMはネット上でのみ提供しているサービスであり、手続きも最小限で終わります。そのため、あまり手間のかからないクレジットカード払いを採用しているケースが多いのです。ただし、格安SIMでも楽天モバイルやワイモバイル、UQモバイルといったサービスでは口座振替を選ぶことができます。
キャリアと比較してサポートが不十分なことが多い
大手キャリアは料金が高いのですが、その分だけ充実したサポートを受けることができます。一方、格安SIMは料金が最低限となっていて、サポート体制も最小限のものしか用意していないことが多いです。たとえば、大手キャリアの場合は店頭で契約をして設定まで済ませてもらうことができます。一方、格安SIMの場合は自宅に端末が送られてきて、自分で初期設定をする必要があるのです。場合によってはSIMロック解除が必要な場合もあります。もちろん、格安SIMでも問い合わせなどは受け付けているのですが、大手キャリアのようなきめ細かなサポートは期待できないため注意しましょう。
自分で設定ができて、わからない部分は調べ物をして問題を解決できる人に適しているのが格安SIMなのです。
キャリアから格安SIMに乗り換えるときの注意点
これからキャリアから格安SIMに乗り換える際に注意しておきたい点を紹介します。
SIMロック解除が必要なケースがある
格安SIMに乗り換える際には手持ちのスマホのSIMロックを解除しなければいけないケースがあります。SIMロックとはその端末で利用できる通信会社を制限する機能のことです。同じ会社のSIMカードしか使えないようにロックがかかってしまう。これを解除することで、別の会社に乗り換えたとしても同じスマホを使い続けることが可能です。大手キャリアから格安SIMへの乗り換えではSIMロックを解除しないといけません。
ただし、これまでと同一の回線を使う場合にはSIMロックの解除をする必要はありません。格安SIMの会社は大手キャリアと同一の回線を利用しています。たとえば、これまでauを使っていて、格安SIMでもauの回線を選んだのであれば、SIMロック解除をしなくても使えるのです。この点は事前に確認しておきましょう。また、SIMフリースマホを持っている場合は、そもそもSIMロックがかかっていないため他社のSIMカードもそのまま使えます。
SIMと端末の相性に注意する
格安SIMと契約をすると新しいSIMカードをもらえるため、それを手持ちのスマホにセットします。このときに、SIMカードと端末には相性の問題が生じるため注意してください。相性の悪い組み合わせでは通信に影響が出ることがあるからです。たとえば、通信が不安定になる、通信速度が遅くなるといったケースが生じます。これから格安SIMを利用する予定があるならば、お手持ちのスマホでSIMカードの動作確認ができているかチェックしてみてください。不安ならば、お手持ちの端末で格安SIMを利用できるのか問い合わせをしてみるとよいでしょう。相性の問題によっては、新しい端末を購入しなければいけなくなります。
キャリアの解約で違約金が発生することがある
格安SIMに乗り換えるために現在のキャリアとの契約を解約する必要があります。その際には違約金が発生するケースがあるため注意しましょう。一般的には大手キャリアとの契約期間は2年となっています。2年の定期契約をすることで月額料金が割引されるため、多くの人が2年契約を選択しているのです。しかし、2年契約の場合は更新期間に契約をしないと違約金が発生します。あらかじめ更新期間がいつなのか確認しておき、そのタイミングで解約をするとよいでしょう。そうすれば違約金を支払わずに格安SIMへと乗り換えることができます。
まとめ
格安SIMのデメリットや注意点についてまとめました。確かに格安SIMは大手キャリアのサービスと比較すればかなり料金が安いです。しかし、通信速度が不安定になる、最小限のサポートしか受けられなくなる、自分で端末の設定をする必要があるといったデメリットがあります。あらかじめどのようなデメリットがあるのかを把握して、格安SIMの契約について検討しましょう。