世界のスマートフォンOSシェアにおいて群を抜いた存在感を示し続けるAndroid OSの月例のセキュリティ情報とセキュリティパッチが、9月7日に発表された。たびたび起こる緊急のアップデートであればユーザーとしても「すぐに入れなきゃ!」と思いやすいのだが、「月例」と聞くと緊急性が低いように感じた読者もいるかもしれない。
しかしそこは油断大敵。このセキュリティパッチを早急に当てるべき理由についてお伝えしていきたい。
Android OSで新たなセキュリティパッチが公開される
Android OSといえば、グーグルが開発するスマホ向けOSであり、アップルのiOSと双璧を成すスマホOS界のトップ2としてよく知られている。Webトラフィック解析を行うサイト・Statcounterによれば、2021年8月のスマホOS市場で72.74%という驚異的なシェアを誇っていることが明らかに。日本国内ではiPhoneが優勢なものの、世界的に見れば日本がかなり特異な地域であり、Androidスマホユーザーが大半を占めているのだ。
そんなAndroid OSでは9月7日に月例のセキュリティ情報が発表され、過去の月例時と同世に「2021-09-01」と「2021-09-05」という2つのセキュリティパッチが公開された。なおセキュリティパッチを2つに分けている理由は、数多く存在する“Android パートナー”が迅速にアップデートに対応できるようにという配慮からだという。デキる男感があふれている。
「2021-09-01」ではフレームワーク7件、メディアフレームワーク2件、システム7件という脆弱性に対応。「2021-09-05」は「2021-09-01」の対応に加えて、カーネルコンポーネント1件、MediaTekのコンポーネント2件、Unisocのコンポーネント2件、Qualcommのコンポーネント5件となっているという。
2件のセキュリティパッチで対処された脆弱性の中には、深刻度が最高であることを示す「Critical」の案件も複数修正されているという。修正しなければ悪意あるハッカーなどにより大きな被害を受けてしまう可能性もある。だからこそ、これらのパッチを急いで当てて既知の脆弱性に対策なければならないだろう。
近年はデジタル技術の発展により様々な便利機能が生まれてきている。一方で悪意あるハッカーのハッキング技術も向上しているとみられる。そのためオフィスよりセキュリティ対策が整っていないことの多いテレワーク環境が増えたいま、テレワークのサラリーマンは不正アクセスなどの格好の標的となっているとも言われている。
情報はちょっとの油断で簡単に漏えいしてしまうもの。それはPCもスマホも同じこと。Androidスマホユーザーは早急にパッチを当てて、セキュリティを万全にしながら毎日の業務に奮闘していただきたい。
参照元:Androidの2021年9月のセキュリティ更新が発表【窓の杜】
※サムネイル画像(Image:Alberto Garcia Guillen / Shutterstock.com)