今やアップルの話題といえば、つい先日発表された「iPhone 13」シリーズをはじめとした新製品に集中しているが、その陰でひっそりと消えていたものがあることにiPhoneユーザーは気づいているだろうか?
それは「iPhone SE(第2世代)」の256GBモデルである。なぜ256GBモデルだけ?と疑問に感じるが、これが実はネットでは「『iPhone 13 mini』の販売促進のためではないか?」とささやかれているのである。天下のアップルがわりとクラシカルな手法を使うんだな、と思ってしまったが、それには「iPhone 12」の売れ行きが影響していると言われている。
iPhone 12 miniの売れ行きが芳しくなく、その“失敗”を繰り返さないためか
2021年9月21日Apple Storeオンラインを確認してみると、確かにiPhone SE(第2世代)は64GBと128GBのみの表示しかなく、256GBモデルは販売終了していた。この販売終了には、「iPhone 12 mini」の売れ行きが影響しているのではないかと指摘されている。
実はiPhone 12 miniは以前からiPhone 12シリーズの中で唯一売上が伸び悩んでいたことが常々伝えられており、2021年前半には早々に「iPhone 12 miniが生産停止になる」という予測すら飛び交っていたのだ。その影響は小さくなかったようで、一部有識者のなかには「今後アップルでは、小型のiPhoneは作られないのでは」という指摘をする人もいるほどだった。
今回iPhone SEの256GBモデルが販売終了となったのは、iPhone 13 miniとiPhone SEが競合になるのを防ぐため、つまりiPhone 13 miniの販売を促進するためであるという見方もある。当然だが、iPhone 13 miniのほうが端末価格は高い。この“SE流れ”ともいうべき事態を阻止することで、アップルの収益に少なからず良い影響を及ぼすことだろう。
もう小型iPhoneは先細りか、と評されていたが、9月に発表されたiPhone 13シリーズではひとまずiPhone 13 miniも発表され、「軽くて小さい」iPhoneを希望する人は、ホッとしていることだろう。
しかしminiは決して価格はハッキリ言って“mini”ではない。SEシリーズは128GBモデルでも55,800円だが、miniだと同じメモリで86,800円になる。もちろん、さまざまな機能が強化され、進化している部分も大きいが、我々の財布にとって30,000円の差はわりと大きな違いになる。しかも動画や写真、ゲームなどさまざまなエンターテインメントを楽しむツールにもなっているiPhone。128GBモデルを購入するという人よりも、256GB、512GBのどちらかという選択肢になることが多いことを考えると、その差額はもっと大きくなる。
今後のSEシリーズについてはどうなるのだろうか。2022年前半には5G対応のiPhone SE(第三世代)が発売されると予測する説もあるが……?そもそもSEはiPhoneの廉価版として登場した。軽さやサイズだけでなく、お手頃価格も死守していただきたいものである。
参照元:第2世代iPhone SEから256GBモデルがひっそりと消え去る、iPhone 13 miniの販売促進が目的か 【GIGAZINE】
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