アナタは2020年からスマホでも次世代通信規格「5G」が実用化される予定なのを知っているだろうか?「果たして「5G」とは何なのか?」「「5G」がHuaweiやZTEといったいどんな関係があるのか?」ここでは恥ずかしくて、周りの人にはなかなか聞けない次世代通信規格事情について解説しよう。
「5G」は2020年からスマホで利用される次世代通信規格
(Image:Shutterstock.com)
皆さんは、今自分が使っている携帯電話の通信規格が「4G」のLTEであることはご存じだろうか? 4Gとは「4th Generation」の略で日本語では「第4世代移動通信システム」と言う。「4G LTE」ではそれまで使われていた3Gよりもはるかに高速なデータ通信と、高品質でクリアな音声通話ができるようになっている。だが、高画質動画配信サービスの拡大や来るべきIoT(モノのインターネット)、スマート家電、自動運転などに備えて、より高速で多数同時接続可能な通信技術が準備されている。それこそが「5G」なのである。
日本では「5G」は2019年に実用化される予定(スマホでの利用は2020年から)だが、具体的にはいったいどんなことができるようになるのだろうか? まずは最大10Gbpsの「超高速化」。次に1ミリ秒程度の「超低遅延」。そして100万台/平方キロメートルの「多数同時接続」が挙げられる。
■5Gの特徴は?
①超高速
最大10Gbpsの高速データ通信(4Gの10倍)
→4K動画配信サービスなど
②超低遅延
1ミリ秒程度の遅延(4Gの10倍)
→遠隔操作、車の自動運転 など
③多数同時接続
100万台/平方キロメートルの接続(4Gの30~40倍)
→スマート家電(IoT)、災害対策 など
どうしてHuaweiやZTEは「5G」から排除されたか?
(Image:Ink Drop / Shutterstock.com)
将来の日本のインフラの根幹となる「5G」通信網にHuaweiやZTEなどの中国製品を利用すれば、万一、中国からサイバー攻撃を受けたときに、多大な被害を受ける可能性があるのだ
超高速&超低遅延&多数同時接続ができる次世代通信規格「5G」により、2020年以降は高画質な4K動画配信や遠隔医療、スマート家電(IoT)など、より便利な新サービスが日本でも実現されると見られている。
このように、将来の日本の根幹を支える大切なインフラである「5G」で、最近話題となったのがHuaweiやZTEといった中国製通信会社の存在だ。数年前から「中国製スマホにはバックドアが仕込まれており、中国がスパイ活動を行っている」との疑念があったが、2018年に入るとアメリカやオーストラリアなどが相次いでHuaweiとZTEのスマホの使用禁止や5G規格への参入を禁止。これを受け、日本でも12月14日には総務省が5Gの通信システムの調達からHuaweiとZTEを排除する方針を決定したのだ。おそらく、今後は大手携帯会社でも中国製スマホの販売は排除されていくと見られている。
これまでの報道内容が事実だとすると、万一、中国が中国製通信機器を利用して本気でサイバー攻撃を仕掛けて来たら、日本の経済や防衛システムなどに多大な影響を及ぼす可能性が否定できないのだから、これは賢明な措置であろう。
●総務省「5Gの特徴」は→こちら
(※12/19 記事の一部を訂正いたしました)