アップルから「iPhone 13」が発売され、ドコモが低価格プランを発表するなど、新しい機種への乗り換えを検討している人が多いのではないだろうか。そんななか、スマホの中古市場が賑わっており、iPhoneの旧モデルに注目を集まっているという。価格が安いことだけが人気の理由ではないようだ。
今回は、中古スマートフォンのECサイト「にこスマ」が発表した「2021年9月の中古iPhone、機種別販売数ランキング」について紹介しよう。
3位、2位ともに、携帯しやすい小さなサイズ感が人気の理由か
第3位は、2016年3月に発売された「iPhone SE(第1世代)(32GB)」。前月7位から、4ランクアップ。新品発売時価格が4万8,384円に対して、中古の平均販売単価は7,952円とトップ10内では最安だ。SEは、Special Editionの略称で、iPhoneシリーズのなかでも比較的安価で小さなサイズという位置づけだ。「iPhone 5s」の後継機にあたり、画面サイズはiPhone 5sの4インチと変わらない。FaceTimeカメラの解像度や最大通信速度は「iPhone 6」、iSightカメラやCPUなどのスペックは「iPhone 6s」と同等という。スペックは気にせず、とにかく安いことを条件に求める人に人気なのだろう。
第2位は、2017年9月に発売された「iPhone 8(256GB)」。前月3位から1ランクアップ。新品発売時価格が10万3,464円に対して、中古の平均販売単価は2万3,578円と、当初に比べて8万円ほど安くなっている。SEを除いた通常シリーズでは最後となる、指紋認証機能「Touch ID」を備えたモデルとしても知られる。ディスプレイサイズは4.7インチで、手にとった時のおさまり感や、片手で操作できることなどが人気の理由に挙げられる。最近のモデルのサイズは大きすぎると感じている人がいるのかもしれない。
第1位に輝いたのは、2位と同じくiPhone 8シリーズより「iPhone 8(64GB)」だった。前月に続いての1位で不動の人気を誇っているようだ。新品発売時価格は8万5,104円、中古の平均販売単価は2万57円と、当時より6万円以上も安く購入できる。256GBの方がお得感はあるが、データ容量を多く使う写真や動画・アプリに興味がない人にしてみれば、64GBで十分なのだろう。
人気の上位3機種に共通しているのは、やはりTouch ID機能が搭載されていること。新型のiPhone 13をはじめ、直近のモデルは顔認証機能「Face ID」しか対応していないため、近年のマスク生活で認証されづらくなったFace IDではなく、Touch ID機能が搭載されている機種を求めるユーザーが多いのだろう。
ちなみに、4位以下は次のような結果に。4位「iPhone 7(32GB)」、5位「iPhone 7(128GB)」、6位「iPhone 8 Plus(64GB)」、7位「iPhone XS(256GB)」、8位「iPhone SE(第1世代)(16GB)」、9位「iPhone SE(第1世代)(64GB)」、10位「iPhone XS(64GB)」。
にこスマではiPhone 12シリーズは販売されていないが、その1世代前の「iPhone 11」シリーズが上位に入っていないのは、やはりTouch ID機能が搭載していないからなのだろうか。
アップルとしても、マスク生活がこれほど長く続くとは考えていなかっただろう。また数年後に生活スタイルが変われば、その時に中古となる最近のモデルが人気になりそうだ。
出典元:「にこスマ」は→こちら
※サムネイル画像(Image:「にこスマ」リリースより引用)