ドコモの「ahamo」をはじめ、スマートフォンキャリア各社が2021年初頭から打ち出し続けてきた「新プラン」合戦。これまでスマホキャリアなどで毎月1万円近い携帯電話料金を払っていたユーザーも少なくない中で、「キャリア回線のまま月額料金が安くなる」として大きな話題となった。「乗り換えない理由がない」とまで言われる新プランだが、現在乗り換えずにいるユーザーはどんな理由があるのだろうか…?
新プランは認知度も上々。乗り換えなかった人は何が理由?
エイチームのグループ会社であるエイチーム引越し侍が9月28日に発表した、新プランに対する意識調査によると、回答者の86.4%が「新プランを知っている」と答えているものの、「乗り換えた」という回答はわずか18%に留まったという。
そしてこの調査では「大手3キャリアの新料金プランに乗り換えなかった理由」として
・店舗でサポートを受けられない
・キャリアメールなど一部の機能が使えなくなる
・20GBのデータ容量では足らない
・割引やオプションの関係で今のほうがお得
・今の契約に満足している
といった理由が挙げられたといい、ユーザーたちも単に「安ければいい」というわけではなさそうだ。
新プランへの不満、今後改善につながるか?
契約時やアフターサポートなど「店舗でサポートを受けられない」という意見は、やはりネットを使いこなしている若年層はともかく普段あまりネットを利用しない年代層には厳しいということだろう。現在は有償での店舗サポートなども存在するが、安さを求めて新プランに移るのにお金を払うのは、本末転倒感は否めない。「故障や何かあった場合のフルサポートを店頭で受けたいので」といった回答も見られた。
「キャリアメールなど一部の機能が使えなくなる」というのも、キャリア契約との大きな違いだろう。また、キャリアメールでやりとりしている、というよりも「現アドレスの使用できないと登録しているアプリのアドレス変更が面倒くさい」といった利用中のサービスの登録変更に煩わしさを覚えるユーザーも多いようだ。
「20GBのデータ容量では足らない」の理由では、「月間でユーチューブをかなり多く視聴しているため」「ヘビーユーザーなので低・中容量プランに興味が無い」といった声も多かった。また一方で、逆に「20GBが多い」というユーザーも。「現在1ギガの契約でオーバーしない」という回答が見られた。こうした低容量プランの需要に応えるため、最近では「LINEMO」の「ミニプラン」なども登場するなど企業側もフレキシブルな対応を見せている。
「割引やオプションの関係で今のほうがお得」では、「家族割が使用できなくなるため」「インターネット回線とのセット割引があるため」といった意見が見られた。スマホの契約ひとつ取っても、様々な部分に影響を及ぼしている経済圏のつながりの深さの証と言えそうだ。
意外な理由だが、「今の契約に満足している」というものも。調査の結果、とくにドコモユーザーに多く見られた理由だといい、「ずっとドコモ特典」など長期契約者にメリットをもたらすことでユーザーの心を掴んでいるようだ。
またネット上では「山とか4G不安定なとこ行くとき、3G接続できない(と困る)」といった意見や(3G回線も数年後には終了するのだが…)、「結局乗り換えない人間は何しても乗り換えない」など、現状維持を続けようとするタイプの存在を指摘する声も存在した。
読者の中にも「新プランもいいけど何となく移る気にならない」という人がいたら、少し「移る気にならない理由」を考えてみてはいかがだろうか。20GBが多いというユーザーのために低容量プランが生まれたりと、キャリアもユーザー確保に必死だ。今後あなたの不満が解消されたプランが出てきたら、改めて検討してみるのもいいかもしれない。
出典元:新料金プランの認知度は8割超え、一方で実際に乗り換えたのはわずか18%?! 「ahamo(ドコモ)」「povo(au)」「LINEMO(ソフトバンク)」 3大キャリアの新料金プランを大調査!【Soldi】