読者のみなさんは「お前を消す方法」というネットスラングをご存知だろうか?かつて「Office 97」などで画面に常駐していたイルカのヘルプアシスタント・カイルが邪魔なあまり、「何について調べますか?」と表示されたヘルプに一人のユーザーが「お前を消す方法」と入力したことが広まったものだ。以降、ネット上では「カイル=消される奴」という認識が浸透している。
そんな中、最新技術を駆使した新たなカイルの“消し方”がツイッターで話題となっている。いったいどのような方法で消すのだろうか…。
長年のユーザーの悲願が最新技術によって解決!
話題となっているのは、けるまぴー(@kelmaP)さんが10月29日に投稿したツイート。「マイクロソフトにはできなかったWindowsユーザーの悲願がGoogleの最新AI搭載スマホによって遂に達成された瞬間」というコメントとともに披露されたおよそ13秒の動画では、カイルの写った画像が表示されている画面でカイルを囲うように指でなぞると、数秒の処理時間ののちカイルが消えてしまったのだ。
この動画は10月28日に発売された「Google Pixel 6」の新機能「消しゴムマジック」を使ったもの。画像の中の消し込みたい対象を選択すると、瞬く間に“いなかったこと”にできてしまうのだ。Googleの最新機能を使って「お前を消す方法」を実践した貴重な動画と言えそうだ。
なおカイルなどのヘルプアシスタントは「Office 2007」以降完全に抹消されているものの、Windows 10に搭載されたAIアシスタント「Cortana」でも「お前を消す方法」と入力すると「それ、カイル君もよく言われたって言ってました…」など複数の反応を返すことが話題となった。
このネタツイートは11月4日時点で動画は10万回以上再生されており、3,300件以上のリツイート、5,400件以上のいいねを獲得している。さらにリプライでも「イルカイルを消す方法がついにAndroidスマホによって!?」「[[朗報]] イルカくんを消す方法発見される」「その発想は無かった」など、当時を知るユーザーなどの間で盛り上がりを見せた。また、「綺麗に消える」「カイル君、AIによって消される」といったGoogleの消しゴムマジックの精度の高さを絶賛する声も多く見られた。
また、中には「黒目になった後白目になるの怖い」と、恐怖を感じる消え方に言及するユーザーや、「お前の消し方ってネタ、どのくらいの世代まで意味が分かるのかな?」という既にかなり昔に流行したネット文化なだけに近年の若年層は知らないのではないかと懸念する意見も存在した。
Office上から消滅し10年以上経つが、まだまだネタとしての鮮度が衰えていないことを実証したカイルと「お前を消す方法」。消され続けることによって、記憶から消えない存在もいるようだ。
●けるまぴー(@kelmaP)さん
※サムネイル画像(Image:「けるまぴー(@kelmaP)さん」Twitterより投稿動画をキャプチャし引用)