近年、大画面化・大容量化が進むスマートフォン。年々大きくなり続けるスマホの進化の方向性のひとつに「折りたたみスマホ」があることは読者のみなさんもご存じのことだろう。かねてから一部では「Googleも折りたたみスマホの開発を進めている」といった報道もあったのだが、今回新たに「Googleが折りたたみスマホの開発を断念した」というニュースが飛び込んできた。
GoogleといえばスマホのAndroid OSの開発元でもあり、他のスマホメーカーと比べて折りたたみスマホの開発の自由度も高そうなものだが…。いったいなぜ中止となったのだろうか?
グーグル、自社開発の折りたたみスマホの製造を断念?
画面が大きくなるのは嬉しいが、携帯時の扱いを考えるとボディの大型化は避けたいというのがユーザー心理というもの。そんなユーザーにとって朗報となり得るのが折りたたみスマホだ。近年は韓国のサムスンをはじめ複数のスマホメーカーから折りたたみスマホが発表され、一部では「アップルも折りたたみ式のiPhoneの開発を進めている」というリーク情報もたびたび報じられている。
そんな中でGoogleも、折りたたみスマホの開発を進めている、という話はかねてからリーク情報として存在していた。しかし今回、ディスプレイ業界の情報に精通したDisplay Supply Chain Consultants(DSCC)のロス・ヤング氏がツイッターに投稿した内容によれば、「Googleが折りたたみ式の『Pixel』の関連部品の注文をキャンセルし、同製品を発売しないことを決定した」として、折りたたみスマホの生産計画が白紙に戻ったのだという。
Googleといえば世界のスマホの70%以上(2021年10月時点、Statcounterのデータより)という圧倒的なシェアを誇るAndroid OSの開発元だ。開発力だけでいえば他のスマホメーカーと比べて2枚も3枚も上手のはずだ。そんなGoogleで「折りたたみスマホ開発・製造中止」という判断が取られた理由とは…。
開発を断念した理由として報じられているのは、「先行する競合他社との競争に十分なプロダクトでないから」というもの。普及してきたとはいえまだ市場規模の大きくない折りたたみスマホ業界で、限られたユーザーを取り合うにはコストが高すぎる、と判断されたとみられる。
これは、現状サムスンがリードしている折りたたみスマホの市場で、「サムスンからユーザーを奪える見込みがない」という話でもある。つまりは、「Googleのサムスンに対する白旗宣言」と取ることもできるのではないだろうか。
しかし今回の報道はあくまで「現在開発を進めていた折りたたみスマホのモデルが開発中止となった」だけだ。Googleが完全に折りたたみスマホから撤退したという報道ではないだけに、今後コスト面の改善が進めばいつの日か「折りたたみPixel」が登場するかもしれない。我々ファンはその日を心待ちにして待機していたい。
参照元:Googleが折りたたみGoogle Pixelの開発・発売中止を決定?【iphone Mania】
※サムネイル画像(Image:「LETSGO DIGITAL」より引用)