みなさんはスマホのバッテリー残量がどの程度で不安になるだろうか。「常に90%前後ないと出先では不安」という人や「ギリギリまで充電しなくても大丈夫」なんて読者の方もいるかもしれない。人によってさまざまあるだろうが、特にiPhoneユーザーの人はこんな経験もあるのではないだろうか。「あれ?1%でも意外と長持ちするじゃん」と。その仕組みについて驚きのカラクリが明かされた。
バッテリーの残量、実は正確な数字ではなかった!?
スマホのバッテリーは消耗品であるため、使い方や使用年数にともなって残量の減少スピードは増していく。1時間前まで80%だったのに、何もしていなくても50%になっている……なんてこともあるだろう。ところがiPhoneではたまに、残量1%でもすぐに電源が落ちることなく、長時間耐えてくれる時があるのだ。「バッテリーの底力を目にした!」「よく頑張ってるな、私のiPhone……」と感動する人もいるかもしれないが、実は実際に1%の残量ではないのだという。いったいどういうことなのだろうか。
アップル社のデバイスについての情報を発信し、チャンネル登録者数が111万人を超える人気YouTubeチャンネル「Apple Explained」によると、iPhoneのバッテリー残量は“見積もり”であり、正確な数字ではないそう。アルゴリズムがiPhoneにどのくらいバッテリー残量があるのかを推し量り、数値として表示しているのだ。そのため、1%との数字も確実なものではなく、推定値。この推定が実際のバッテリー残量より少なく計算した間違った数字になると、長持ちしていると感じるのだそう。
寒い日に急に電源が落ちる現象もこれゆえ。温度が低い環境ではバッテリーから放電時に得られる電力が通常よりも少なくなるため、正確に推定ができず電源オフになってしまうというのだ。
まさかのカラクリにちょっと驚いたかもしれないが、「思ったより長持ちする」といっても残量が少ないことに変わりはない。できるだけバッテリーが長持ちする方法をチェックしてみよう。
バッテリーの長持ち法としてよく挙げられるのが、「画面の明るさ調整」だろう。手動で照度を落としたり、明るさの自動調整をオンにしたりと無駄な電力消費をしないようにするのが効果的だという。また、使用していないときはWi-FiやBluetooth、AirDropなどの機能をオフにしておくと待機電力を消耗せず長持ちしやすくなるそうだ。また、設定でメールの取得やアプリのバックグラウンド更新などの機能を制限して消費量を抑える「低電力モード」を活用するのもおすすめだ。
ちなみにバッテリー長持ち法として行っていた人も多いであろう「起動アプリのこまめな終了作業」。実は起動時にバッテリーを消費するため、よく使用するアプリでは、かえって逆効果だというから注意したい。エアコンをつけたり切ったりするより、つけっぱなしにしていた方が、電気代が安く済むというのと同じ理屈だ。
バッテリー交換もAppleCare+の保証内であれば無償だが、場合によっては費用が掛かるため、なるべく長持ちさせたいもの。一般的にスマホのバッテリーは2~3年で寿命を迎えるといわれている。ちなみにiPhoneの場合、設定画面からバッテリーの最大容量というのが確認できる。その数値が80%を下回ったら交換時期だという。あまりチェックしたことがない人は一度確認して、自分のiPhoneの状態を知っておくのもいいかもしれない。
1%が正確ではないとはいえ、バッテリーの力を信じすぎず紹介した方法を試してみてほしい。
参照元:なぜiPhoneのバッテリー残量1%は長持ちするのか?【iPhone Mania】
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※サムネイル画像(Image:Camilo Concha / Shutterstock.com)