年々、業界シェアなどの競争が熾烈になっていく携帯キャリア業界。2020年には楽天モバイルが“第4のキャリア”として参入し、各キャリアの経済圏による勢力争いにもさらに注目が集まるようになってきた。そんな中、oricon ME(オリコン エムイー)が携帯キャリア4社の満足度調査の結果を発表した。果たしてどのキャリアが栄冠を手にしたのだろうか…。
携帯キャリア総合満足度ランキングが発表!
総合満足度で4キャリア中最下位の4位となってしまったのは「au」。総合得点は63.2となった。auは全9項目ある評価項目のうち、「繋がりやすさ」以外の8項目で最下位と、散々な結果に。9月にサービスを開始し人気を博している「povo2.0」などで2022年には巻き返しを図ることは確実だ。
3位には総合得点63.3で「ソフトバンク」が入った。こちらは評価項目で最下位こそないものの、2位となった「サポートサービス」以外は3位に甘んじている。新プランの「LINEMO」でいち早く低容量プランを設定し世間の注目を集めた動き出しの速さや、日本トップクラスの規模を誇る「ソフトバンク経済圏」の力を活用して、新たなシナジーを生み出すことが期待される。
総合満足度ナンバーワンは楽天モバイル!
そして惜しくも1位に届かなかった2位は「ドコモ」(65.3)だった。ドコモは「繋がりやすさ」と「サポートサービス」「保証サービス」の3部門で1位に輝くなど安定した評価を得ていたが、業界シェアトップの企業としては、満足度でもぜひ1位を取りたかったところだろう。3月から続々とサービスが開始された新プランでは、ドコモが「ahamo」を打ち出したことで値下げ競争が大きく進展した経緯もあり「業界のトップランナー」という印象は変わらない。2022年は王座奪還に燃えてくれることだろう。
そして業界最大手のドコモを抑えて見事1位に輝いたのは、「楽天モバイル」だ。総合得点は68.5と、2位以下を大きく引き離して断トツの人気ぶりを示した。評価項目でも、9項目中6項目でトップを獲得。「繋がりやすさ」は残念ながら最下位となってしまったが、それがあっても総合1位となった評価の高さは称賛に値する。
さらに特筆すべきは「料金プラン」の評価項目。2位「ドコモ」の得点が63.9に対し、1位「楽天モバイル」の得点は72.8と、断トツと言って差し支えのないスコアを残している。やはりキャリア4社で唯一従量制プランを取り入れていることや、その従量制で「1GBまでタダ」という思い切った料金設計にしたことが評価されたのだろう。
楽天モバイルは、最下位に甘んじた「繋がりやすさ」の解消を目指して現在急ピッチで基地局整備に邁進している。しかし世界的な半導体不足がその進行を阻害していることもあり、楽天モバイルが目標に掲げる「人口カバー率96%」の到達時期は難航中だ。
2022年の携帯キャリア満足度は「楽天モバイルの基地局整備」がどれだけ進むのかにも左右されることになりそうだ。今後の動向に注目していきたい。
参照元:おすすめの携帯キャリアランキング・比較【オリコン顧客満足度調査】