「iPhone 6 Plus」が2021年12月31日にビンテージ製品入りすることがわかった、とアメリカのメディア「MacRumors」が報じている。この報道によると、2021年12月31日でビンテージ製品入りとなるのは、2014年に発売されたiPhone 6 Plusのみ。同時に発売されたものの、販売終了の時期がずれ込んだiPhone 6は、どうやらまだ対象外となるようだ。
そもそも、ちょっとおしゃれ感すら感じるこの「ビンテージ製品」、どういう呼び方、どういう意味かご存じだろうか。
要するにサポート終了モデル。それでも“ビンテージ製品”と呼ぶと敬意すら感じる
アップルのいうビンテージ製品とは、製造中止から5年以上7年未満の製品のこと。既にiPhone 6 PlusのiOSのサポートは12で打ち切られており、現在のiOS 15には当然対応していない。要するにビンテージ製品=サポート終了品のことなのだが、ネットではこの呼び方を賞賛する声もある。ビンテージ製品と呼ぶことで、さも「まだ価値が残っている」かのように印象づけ、古い製品への「今までありがとう」という敬意すら感じる呼び方だからだ。こういった細かなネーミングまで一味違う、さすがアップル、といったところか。
ビンテージ製品よりさらに“ベテラン”、つまり製造中止から7年以上経つ製品は「オブソリート製品」と呼ばれる。オブソリートとはObsolete、時代遅れの、使われなくなった、という意味で、こちらはビンテージに比べ、ど直球な呼び方である。これは「もういい加減買い換えてくださいよ」というアップルの圧を感じる。このあたりの使い分けもさすがアップルと言える……だろうか?
この情報にネット上では「とうとうiPhone 6 Plusもビンテージ製品入りか…」「さよなら大好きなiPhone 6 Plus」など、サポート終了を惜しむファンが多く見られた。また、「手元のやつは子どものおもちゃ用にしようと思っていたけど、使う日が来るやら」といった今後も新たな活躍の場があるかもしれないというユーザーや、「ビンテージって表現をすることに、ユーザーが長い間使ってくれたものをゴミ扱いするの失礼だと気づかされる」と、アップルのブランディング力に感服する声も聞こえてきた。
ちなみに筆者は3年ほど前、愛用していた第4世代のiPodの電池交換をアップルストアに依頼し、スタッフさんを絶句させたことがある。この記事を書いていて思い出したが、もうビンテージどころじゃなくオブソリート製品のなかでも“骨董品”レベルのものを持ち込んだことになると気づき、あのときのアップルストアのスタッフさんごめんなさい、という気持ちだ。しかしスタッフさんはこうも言ってくれた。「とてもいいモデルでしたよね。本当に軽くて画面も割れないし、iPodのなかで一番好きです!」と。
そんなスタッフさんの対応に、サポート終了モデルを「ビンテージ製品」と呼ぶ、アップルの心意気を今さらながら感じている。
参照元:iPhone6 Plus、2021年12月末でビンテージ製品入りへ【iPhone Mania】
※サムネイル画像(Image:Leszek Kobusinski / Shutterstock.com)